殺意の階層 ソフトハウス連続殺人事件

1988

『殺意の階層 ソフトハウス連続殺人事件』は1988年にファミコン用として、HAL研究所から発売されました。

とかくゲームというものは、どういった層がプレイしたかでも大きく感想が異なってきます。
本作に関しても、間違いなくそれが当てはまります。

<感想>

ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。

当時、私は本作にも目をつけていたのですが、雑誌でこんなクソゲー見たことがないって、散々に酷評されていました。
時間がなかったこともあり、その評判の上辺だけを見て一度は回避していました。

その酷評にも一理はあるのです。
それは、このゲームの最大の特徴とも密接に関連します。
本作は従来のADVとは異なり、行動により時間が進行し、クリアまでに時間制限があるのです。
しかも、ちょっとした事ですぐにゲームオーバーになり、ファミコンのADVとしては難易度が非常に高かったのです。

これは、まさに初心者お断りなADVでしたね。
何かやるとすぐにゲームオーバーなんじゃ、プレイヤーも選んでしまうのも仕方ないでしょう。
攻略本がなければクリアできないんじゃないかってくらい難易度が高かったですから。
そして大事なことは、今と異なり、当時のファミコンのプレイヤーの大半は子供だったということで、子供が楽しむには難しすぎましたし、テレビゲームというものが世に出てそれほど経っていないことから、多くのプレイヤーはADVの初心者だったということです。
実際、私の周りでも、クソゲーとしての認識が圧倒的でした。

ただ、それはあくまでもADV初心者に当てはまる感想です。
今ネットで検索すれば分かるように、この難易度に魅力を見出し、ファミコンでは一番好きって人も結構います。
つまり本作は、いわゆる玄人受けする作品だったのでしょう。

さて、肝心の私の感想ですが、普通に良作なのかなって感じです。
確かに、時間が経過する点は斬新ではありましたが、ゲーム中に時間の概念自体を取り込んだ、『アグニの石』程のインパクトはなかったです。

また、高い難易度にしても、初期のPCのADVなんて、それこそ自力クリアが困難なものばかりでしたから、PCでADVをプレイしている人からすると、特に珍しいものでもなかったですし。

さらに、難易度以外のストーリーやグラフィック等も、水準はキープしていましたがそれ以上のものでもなかったです。

つまり、ファミコンのADVとしては異彩を放っていたかもしれませんが、PCのADVと比べると、それほど目立つ存在でもないと感じたんですね。

<評価>

そういうわけで、十分面白いとは思いますが、名作と言える程の突き抜けたものは感じられなかったことから、総合でも良作とします。

最後にまとめますと、当時のファミコンのプレイヤーの大半を占めていた子供や初心者にはクソゲーに見えやすく、PCで本格的にADVをプレイしていた層には普通に楽しめる作品、PCでゲームはしていなかったけれど、歯応えのあるADVをゲーム機に求めていた層には、刺さりうる作品だったかなと思いますね。

ランク:B-(良作)

殺意の階層

Last Updated on 2026-05-02 by katan

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