『沙織 ~美少女たちの館~』は1991年にPC98用として、X指定ブランドから発売されました。
いわゆる「沙織事件」のきっかけになったゲームですね。
その意味では、とても有名な作品なのでしょう。
<概要>
語りだすと長くなるので省略しますが、沙織事件によってソフ倫も出来たし、ゲームの方向性にも影響が出てきました。
間接的にではありますが、最もアダルトゲームの歴史に影響を与えたゲームかもしれませんね。
発売はX指定ブランド。
これがまた分かったようで分からないような騙されたような話ですが、多くの会社は複数のブランドを持っています。
PC98時代で言えばエルフとシルキーズとか、カクテルソフトとフェアリーテールとか。
今でもホワイトサイクとブラックサイクみたいに、作品の内容によってブランド名を変えるところも少なからずあります。
フェアリーテールには劇画調でリアルなエロを追求した、レッドゾーンというブランドも後に作られましたが、そういう別ブランドの1つがX指定ブランドだったわけですね。
X指定というと普通は18歳未満お断りって意味になるのですが、本作は厳密には18歳未満お断りなのではなく、そういう名前のブランドから出されたってことになるわけです。
何ともややこしいですね。
<感想>
いずれにしろ、そういう名前のブランドから出ただけあって、本作はとても過激でした。
画面は立ち絵とかはなく、ほとんど1枚絵だけで進行するのですが、どれもこれもHシーンばかりでしたしね。
ゲームジャンルはコマンド選択式のADVになります。
舞台は館であり、いわゆる館ものになりますね。
水星とか金星とか星の名前が付いた部屋が8つあり、それぞれの部屋に入ると、Hなシーンになります。
ストーリーはあってないようなものかもしれませんが、館もの特有の淫靡さが出ていてそれなりに良く出来ていたかと思います。
後に館ものはブームとなり、作品数が急激に増えていきます。
本作は、そのブームの前の作品ですから、まだ設定自体が新鮮に感じられたように思います。
グラフィックも、雰囲気には合っていましたね。
最近のユーザーには好まれないでしょうけど。
<評価>
事件のせいで変に目立ってしまった作品ですし、事件のインパクトほどに優れた作品というわけでもないのですが、基本的には良く出来た良作ってところでしょうね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-08-25 by katan
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