悪夢　～青い果実の散花～

『悪夢　～青い果実の散花～』は1996年にスタジオメビウスから、PC98用として発売されました。

潔いまでに陵辱に特化することで大ヒットした作品でした。

＜概要＞

ゲームジャンルはコマンド選択式ＡＤＶになります。

あらすじ・・・
修学旅行中のバス1台が学生を乗せたまま行方不明に。
犯人はあなた。すべてがあなたの思いのままに…。
勝沼財閥の御曹司である「紳一」は幼い頃に両親を無くし、自身も不治の病に体を蝕まれ暗い日々を過ごしてきた。
病により余命少ない紳一は、ある日「人生最後のゲーム」と称し恐ろしい計画を思いつく。
それは汚れを知らない少女達を誘拐し、命尽きる前に彼女達の貞操を奪いつくすという計画だった。
紳一のターゲットに選ばれたのは、容姿端麗な令嬢が集う名門「聖エクセレント女学院」。
紳一は3人の部下に指示を出し、修学旅行中の学園のバスをジャックさせる。
目の前で教師と運転手を殺され、青ざめる少女達。
バスはそのまま紳一らが用意した山奥のアジトへと向かう。
アジトへ連れて来られた少女達に待っていたのは、悪夢の日々だった…。

＜感想＞

名門のお嬢様学校の生徒の乗ったバスをバスジャックし、後は、その中にいる女の子たちを次々にただ犯っていくだけの、いわゆる「抜きゲー」ってやつですね。

でも、この作品、当時はかなり売れまくったわけでして。
オリジナル版も、WIN95への移植版もどちらも大ヒットでしたね。
非常にインパクトがあった作品でしたので、何だかんだで思い出深い人も結構いるかと思います。

たくさんの可愛いお嬢様たちを拉致監禁し、それを思うままに自由にできるってだけでも惹かれますからね～

しかも、オリジナルの９８版では、女の子たちの名前を自由に変えることが出来ました。
中古で買うと全部声優の名前になっていたりして、それで笑えたとかっていう話も聞いたことがあります。
その辺りは、プレイヤーの個性が出てきますよね。
ただ、音声のついたWIN版では、残念なことに、名前の変更は不可なったようです。

本作については、ほとんどの人が設定にひかれて買ったでしょうからねえ。
中身自体は普通～かなぁ。
いろいろ凝ってはいましたけどね。
人数が多いにもかかわらず、どの子にも詳細な設定があり、事前の雰囲気作りは良く出来ていましたし、逆に陵辱後は後ろにずら～っと並んだ光景に変化が出ますので、達成感にもひたれますしね。
陵辱欲の糧となる雰囲気作りが良く出来ていたんだと思います。
ここは本作の大きな特徴といえるでしょうね。

ただ、肝心の陵辱部分が普通な上に、すぐに女の子が壊れてしまうので、それで物足りなく感じちゃったのですよ。
つまり、外堀は完璧なのに、中の天守閣がお粗末だったわけですね。
まぁ、人数が人数なんで、質より量なのも仕方ないかもしれませんけどね。

また、特にストーリーらしきものもないですから、おそらく今やって楽しめるものではないかもしれません。
でも、当時は結構楽しめたんですよ。
前述のようになまじ設定と雰囲気作りが良かっただけに、もっとこうすれば化けるかもってポイントも多く、可能性を秘めてましたからね。
私も一時期は毎日起動させてましたし、続編の『絶望』なんか発売日が待ち遠しかったものです。

それと、あらためて振り返っていて思い出したのですが、従来の作品は、ストーリーの中に陵辱が混ざっていたり、オカズウェアとして抜きに特化した作品はありましたが、純粋に陵辱のみに特化した作品って、まだなかったのです。
こう言われると意外に思うかもしれませんが、80年代から続くアダルトゲームの歴史においても、陵辱特化の作品が出てきたのは、実はこの作品が初めてなのです。
本作は直球な題材でありながらも、ありそうでいて存在していなかったジャンルであることから、新鮮に感じられたのでしょう。

＜評価＞

上記ののとおり、発売当時において、本作は十分に新しい作品だったと言えるでしょう。
とにかくインパクトの大きさが全てのような作品でしたから、ゲームの出来以上に、ユーザーの記憶と記録（売り上げ）が残った、レアなケースといえるでしょうね。

ランク：Ｂ（良作）

DL版

Last Updated on 2024-11-16 by katan