『ピュア マイ ドール(Pure My Doll)』は1990年にPC88用として、アグミックスから発売されました。
可愛い女の子を自分色に染め上げるというのは、いつの時代も男の夢なのでしょうね。
このゲームは、そんな夢を実現しようとした作品でした。
<概要>
ゲームジャンルはコマンド選択式のADVになります。
ある日、友人から送られてきた宅配便の中を見てみると、そこには全裸の女の子が入っていたわけでして。
同封された手紙によると、その女の子を自由にして良いとのこと。
まぁ、女の子と言っても生身ではないので、人間に近いSEX用アンドロイドみたいなのを想像してもらえば良いでしょう。
<感想>
ストーリーに関しては、上記のような設定ですので、あまり濃いものはありませんでした。
あっちこっちに行ったり着替えさせたりして、そこでHして、自分好みの女の子にしていくわけですね。
上記のとおり、本作はコマンド選択式のADVなのですが、主人公の行動次第で途中の展開が変わり、EDは全部で6種類ありました。
マルチエンディングのコマンド選択式は、本作発売の時点で既にいくつかありました。
しかし、6種のENDというのは数の多い方だったと思います。
ゲームボリュームのバランスなども考慮しますと、ゲームブック的なノベルゲームに近いような印象を抱いた人も中にはいたかもしれませんね。
いずれにせよ、コマンド選択式ADVとノベルゲーの中間というか、両方の特徴を持ったような作品ではありました。
<グラフィック>
本作の一番の特徴は、何と言ってもグラフィックにあったと言えるでしょう。
原画は、当時、非常に人気のあった漫画家の「唯登詩樹」さんで、本作でもキャラが非常に可愛かったです。
今は知らない人も増えているだろうけれど、とりあえず今人気のありそうな成人漫画家が原画を担当したと想像すれば、ニュアンスは伝わるのかなと思います。
ただ、有名な漫画家が原画を担当するのは、まだ他ブランドではなかった時代なので、本作発売時には、よりインパクトがあったと言えるのでしょうけれど。
グラフィックに関しては、当時はドット絵で職人が描いているのが通常でしたが、アグミックスは少し違ったんですね。
有名な漫画家に原画を担当させて、描いてもらった絵をスキャナーで取り込んでいたようです。
細かい技術的な話は知りませんが、そのおかげで可愛いキャラを再現できていたのですが、
塗りという面では少し荒さの残るような、独特の表現になっていました。
また、アグミックスの作品は通販専用でして。
それが関係するのかしないのか判断は悩むところではあるのだけれど、とりあえず本作は無修正だったんですよね。
ちゃんとヘアも描かれていて無修正で、しかもこの可愛さ。
で、中身はHばかりなわけですからね。
通販専用とはいえ、人気が出るのも当然ってものでしょう。
<評価>
総合としては、良作といえるでしょう。
長所はグラフィックとコンセプトの新しさ、短所はストーリーの弱さといったところでしょうか。
ストーリーだけを重視すると、あまり面白い作品でもないのですが、まぁ本作は今風に言えば抜きゲーでしょうからね。
相対的にゲーム部分も凝っていて、当時最高峰の可愛さを有したキャラでH三昧なので、
そういう観点からの満足度は高かったのではないでしょうか。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2024-05-07 by katan
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