『PRESENCE (プレゼンス)』は1992年にFM-TOWNS及びPC98用として、
シュールドウェーブから発売されました。
ジャンルはコマンド選択式のADVで、サスペンス物になります。
『ノスタルジア1907』の続編になりますね。
<感想>
これはね、何とも不遇なソフトでしたね。
シュールドウェーブというと『ノスタルジア1907』が有名なわけでして。
本作はそのノスタルジアの続編として発売されています。
こういう売り方をされると、どうしても前作のファンが前作の雰囲気を期待して買っちゃいますよね。
しかし、これは一般論というかこれまでの経験上の話ですが、例え単体では凄く出来の良い続編があっても、それが前作の雰囲気と全然異なっている場合には、ほぼ例外なく叩かれています。
そして、そのことが本作にもあてはまると思うのです。
セピア調のグラフィックに、大人な雰囲気のテキスト・ストーリー、燃えさせてくれるゲームシステムに、秀逸なサウンド。
前作の『ノスタルジア1907』の魅力を簡潔に述べるとそんなところでしょうか。
本作もまた、サウンドは秀逸です。
しかし本作は、グラフィックがカラーになり、舞台は現代に変更されました。
テキストの味わいも減り、システムは単調なコマンド選択式になりました。
前作のファンが好きだった、そして続編にも求めていたであろう要素は、その多くが本作には見あたりません。
マイナーな本作は、プレイした人の多くが前作ファンだったでしょう。
それを考えると、叩かれることが多かったのもうなずけます。
でも、もしこれがノスタルジアとは全くの別物だったならば、それなりに評価されていたかと思うのです。
それでは、本作の魅力とは何なのでしょう。
本作では、サイキックディテクティヴシリーズのように、対象の深層世界にダイブしていきます。
その深層世界が主な舞台となるのですが、それが豊富なアニメーションで表現されているのです。
そして、そのアニメーションの見せ方も質も、当時としてはかなりレベルが高かったと思います。
確かに、CDを採用していたTOWNSにおいては、アニメーションを使用したゲーム自体は珍しくなかったかもしれません。
しかし、PC98ではアニメーションの存在自体がかなり珍しかったはず。
数少ないアニメーションのあるゲームだったうえに、その中でも最高水準の内容でしたからね。
フロッピーによる容量の制限とPC98の色数制限の中で、よくぞここまで出来たものです。
92年の作品ではありますが、PC98全部を通じても、これ以上のアニメショーンのある作品って一体どれだけあるものやら。
そう考えると、前作の良さがないってだけで叩く気にはなれないのですよ。
<評価>
前作が凄かっただけに、それよりは劣るかなと思いますが、だからと言って決して凡作とかいうのではなく、これはこれで結構面白いと思うんですよね。
少なくとも、私はかなり好きな作品です。
総合では良作としておきますが、かなり名作に近い良作といえるでしょう。
本当に、売り方で失敗した勿体無いゲ作品でしたね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2024-08-27 by katan



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