『PIAS ~引き裂かれた性春~』は1990年にPC98用として、バーディソフトから発売されました。
きちんと寝取られシーンを描いていれば、もしかしたら伝説になりえたかもしれない作品でした。
<感想>
いつの時代も胸糞悪い、後味の悪い作品ってものがあります。
本作もまた、そんな作品の1本でした。
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
大まかなあらすじとしては、主人公には両想いの幼馴染がいて、つまりはメインヒロインなわけですね。
ところが、このヒロイン、ゲーム序盤で同じ学校の不良に犯されてしまいます。
そのうえ、そこでその不良が死んでいたことから、メインヒロインが殺人容疑で逮捕されてしまいます。
何かもう、今だったらこれだけでボロクソに叩かれそうですよね。
主人公は彼女の殺人容疑を晴らすことが目的となるわけですが、ぶっちゃけあまり役に立ちません。
結局他人のおかげで解決したようなものなのですが、そこはまだ我慢できるとしましょう。
問題は出てくる女の子の扱いで、途中で主人公の手助けをしてくれる子も犯されるし、クライマックスとなるラストの場面でも、容疑が晴れても主人公とヒロインの心の傷は晴れないとか、しっかり傷口に塩を塗っていきます。
しかも、そこでレイプシーンの回想とか、もはや鬼ですw
まぁ、それでも、該当シーンで濃いエロがあれば、それはそれで違った楽しみ方もできたのでしょう。
というか、ここできっちりとHシーンを描いていたら、寝取られゲーとして、これで寝取られに目覚めましたって人も出てきたかもしれません。
そうなれば、ある意味伝説になっていたことでしょう。
しかし、実用性のあるようなエロさを伴っていなかったものだから、そういう目覚めたって人もあまり聞かないですし、不自然に悪い方に持っていこうとするから、全くエロさはないのに、とにかく後味の悪さだけが残るのですよ。
繰り返しになりますが、ガッツリとHシーンが描写されていれば、寝取られ系の元祖的な扱いを受けて崇められていたでしょうにね。
そう思うと、ちょっと勿体無かったのかもしれません。
個人的には、今では寝取られ系や後味の悪い作品は好きなのですが、実用性のない寝取られや、この手の不自然に演出された後味の悪さはどうにも好きになれないです。
それこそ誰得って感じですよね。
<評価>
そういうわけで、作品としては全く評価できないのですが、良いか悪いかは別として、とにかく印象にだけは残る作品でしたね。
バーディソフトはこの時期、名作も幾つも作り出すのですが、一方でこうした妙に暗い路線のゲームも作っていたわけで、何とも不思議なところでしたね。
ランク:D(凡作)

Last Updated on 2025-02-10 by katan
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