『怨霊戦記』は1988年にPC88用として、スタジオWINGから発売されました。
後にPCEにも移植されていますね。
個人的に、スタジオWINGで最も好きな作品でした。
<総論>
80年代にADVが盛んだった事は、これまでにも何度も書いていると思います。
様々な機種から多くのADVが発売されましたが、その一方で、必ずしも物語のジャンル自体は多くもなかったかなとも思うわけでして。
たとえば、コマンド選択式のADVが主流になった後をみてみると、一方で推理ADVが流行しており、他方でSF・ADVが流行していて、巷に溢れかえっているADVは推理物かSF物のどっちかみたいなイメージもありましたね。
そんな中にあってスタジオWINGというのは、会社の存在自体が個性的でした。
出すゲーム出すゲーム、その全てがオカルト物でしたからね。
もちろん、オカルトと言っても種類はたくさんあるんでしょうが、誤解を覚悟で一言で表現するなら超能力物ばかりって感じでしょうか。
怪しい雰囲気を漂わせながら、最後は超能力バトルでケリをつけるみたいな。
しかし、そのいかにもB級じゃんって雰囲気の胡散臭さが、SF物や推理物だらけの業界の中では逆にとても新鮮に映って見えました。
そのスタジオWINGが1988年に発売したのが『怨霊戦記』であり、このゲームはホラー物になっています。
ホラーADVというのも、今では吐いて捨てるほどあります。
でもそれはホラーブームが到来した後の話であって、この当時はほとんどなかったと思います。
そういうこともありましたからね、本作は私がゲーム史上初めてプレイしてて怖くなれた作品でありました。
そして同時に、スタジオWINGの数あるADVの最高傑作もまた、この『怨霊戦記』だったのではないかと思うんですよね。
<感想>
ゲームシステムはコマンド選択式ADVになります。
特に目新しいシステムはないけれど、1点だけ注意が必要です。
本作には日数による制限があるので、期間内に終わらないとゲームオーバーとなります。
そのため、部屋で時間を進めることが出来るといっても、安易に時間を進めないで、出来ることは全てやってからが良いかと思います。
推理ADVは時間が経つにつれ犯人を追い詰めていくものですが、本作の場合、むしろこっちが追い詰められていきますからね。
ストーリーは、総論で述べたようにホラー物になります。
ホラーもいろいろあるけど、心霊物になりますね。
結構怖かったかと。
何せ、出だしからして画面にでっかく「この世に 恨みの無い方は ございません」ですしねw
また、キャラの数がかなり多かったです。
何十人出てきたのかな?
かなり多いので、街を舞台にしてるんだって感じが良く伝わってきました。
こういうADVって減りましたよね。
自分とヒロインしか出てこない作品ばかりやった後にやると、かえって新鮮に感じるのではないでしょうか。
また、ストーリーそのものもそうだけど、ストーリーを効果的に見せるという点で、スタジオWINGの作品は優れているわけでして。
グラフィックやエフェクトの演出面がどの作品も優れてたし、サウンドも場面場面にあった物を用意していましたから。
そういえば、サウンドに関しては根強いファンもいましたしねぇ。
まぁ、一番怖かったのは冒頭の悲鳴でしたがw
あれは、ホントにびっくりしたですよ・・・
加えて、パッケージからして凝っていました。
開けたとたん、中から怨霊退散護符ですからw
呪われた気分になりましたよ。
確かに、ゲームの本質とは関係はないんですけどね。
でもこっちはパッケージも含めた全てに対してお金を払ってるわけですから。
こういうこだわりは、嬉しいですよね。
<評価>
とにかく、怖がらせることのみに力を入れたかのような、とても作りこまれた一品でした。
ランク:A(名作)

Last Updated on 2026-05-06 by katan



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