『ナイトメア・フロム・ザ・ディープ :セイレーンの叫び』は、2013年にPC用として、Artifex Mundiから発売されました。
オリジナルは同年発売の『Nightmare from the Deep: Siren’s Call』であり、本作は日本語移植版になります。
<概要>
ゲームジャンルはHOG系ADVになります。
あらすじ・・・海の悪魔デイビー・ジョーンズを打ち破った冒険から一年。
サラ・ブラックは、元通りカリブ海洋博物館の館長を務めていました。
そんなある日の夜、オフィスに小さな荷物が届けられました。
配達人によると、この荷物を開けるには、デイビー・ジョーンズの遺物が必要とのこと。
ところが、展示してあった遺物を使って荷物を開けたとたん、何者かがサラと配達人に襲いかかり、荷物の中身であった「黄金のタコ」を奪い去ってしまったのです!
失神から目覚めたあなたは、奇妙な配達人と一緒に、黄金のタコを取り戻す冒険へ出発するのでした……。
商品紹介・・・博物館長サラ・ブラックの元に届いた
謎の小包に導かれてやってきたのはさびれた漁業の街キングスマウス。
街が落ちぶれ苦しむ住人を救うために市長は海の悪魔デイビー・ジョーンズと契約を交わした…
市長は街の安泰を約束するセイレーンを手に入れ、その代わりジョーンズは街に呪いをかけたのだ…
その結果市長を含め住人たちは魚の姿に変わってしまった!
この呪いを解くためには囚われたセイレーンを解放し、彼女から奪われた力を取り戻さなくてはならない!
果たしてサラは再びデイビー・ジョーンズの呪いに打ち勝つことができるのか?
<感想>
海外でも非常に評価の高い、ナイトメア・フロム・ザ・ディープシリーズの2作目ですね。
もっとも、本作からのプレイで何ら問題ありません。
こういう言葉は普段あまり使いたくないのだけれど、欠点のない非常に完成度の高い作品ですね。
グラフィック・サウンド・ゲーム性など、どこにも穴がありません。
この手のジャンルはストーリーが弱い物も多いのですが、本作は世界観・ストーリーも良かったですしね。
海外で高い評価になるのも納得です。
そういう作品は、えてして個性に乏しい場合があるのだけれど、本作の場合はやっぱり演出が長所になりますかね。
ムービーが随所で入り、映画を見ているようでもありました。
キャラや演出の方向性がCSの3DADVやsteamのインディーズADVに近いこともあり、インディーズADVは好きだけどBigfish作品には縁がなかった、というような人に何か薦める場合、本作なんかが最適なのかなと思います。
これはゲームシステムからも言えるわけで、上記のように本作はHOG(アイテム探し)系ADVです。
もっともアイテム探しの比重は少なく、ADVとしての比重がかなり高くなっています。
だからHOGというよりも、アイテム探しの要素もあるADVと考えた方が良いのでしょう。
しかも、そのアイテム探しも、苦手な人のために別のミニゲームに代えることもできますので、避けようと思えば、アイテム探しを一切プレイしなくてもクリアできるのです。
そのため、アイテム探しが合わない人でも楽しめますので、ADVファンのHOG入門作としても適しているわけですね。
<評価>
2013年には『ライト・オブ・パッセージ : 樹海の子供』もありますが、また違った方向性で同年を代表するHOG系作品なのでしょう。
そして上述のようにADVファンには、こちらの方が違和感なく入りやすいと思います。
コアなファンが満足できることはもちろんのこと、入門作としても優秀な作品ですので、幅広い層にオススメの作品ですね。
Last Updated on 2024-11-09 by katan
コメント