『ネコっかわいがり! ~クレインイヌネコ病院診察中~』は、2006年にWIN用として、13cmから発売されました。
萌えから鬱へ。落差の激しい作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
商品紹介は以下の通り。
ネコミミ、イヌミミが繰り広げる、ほんわかハートフルストーリー18禁ADV。
そこは人間とイヌミミとネコミミが、当たり前に存在する世界。
主人公は気のいい大型種のイヌミミ(男)。
小さなイヌネコ診療所で院長(人間・女)の助手兼雑用係として働いている。
彼には、ここに来るまでの記憶はなく、世話を受けたと感じている女医への恩返しとして彼女の手助けをしている。
入院患者は4人で全てネコミミ(女)。
女医には無遠慮にこき使われ、入院患者からはわがまま放題を言われながらも、心優しい彼はそれなりに穏やかな生活をおくっていた。
ただし、患者への治療以外は。
実は、治療方法は主に患者との体液交換を含む性行為であった。
女医の出すカルテに従うときあり、患者の希望に任せる場合あり。
自分はいったい何なんだろうと、ふと疑問に思うときもあるが、これは治療なんだからと自分に言い聞かせながら日々を過ごしているのだが・・・。
<感想>
何か、2006年は犬とか猫とか、そんなゲームが多かった気もするのだけれど、気のせいだろうか・・・
本作はタイトルにもありますように、ネコミミの娘が登場します。
主人公は治療する側であり、治療はHになります。
共通ルートを経て各個別ルート終了後にトゥルーシナリオがあるのですが、トゥルーの前までなら基本的に萌えというかほんわかした雰囲気の中で、ネコミミ娘を愛でながらHする作品となります。
まぁ、ここまでならケモノ娘好き、特にネコミミ娘を愛でて癒されたい人向けとなりそうなのですが、トゥルーで真実が語られ始めると、かなり鬱になっていきます。
これは・・・今はどうなんだろうな~
私は一見ほのぼのした中にも実は重い真相がとか、ガラッと雰囲気が変わるシナリオも好きなんですけどね。
ここで語られるシナリオはメッセージ性のあるものですし、たぶん一昔前のシナリオ重視ってな人なんかとも相性が良さそう。
でも、今は予想と反した物を嫌がる人も多いでしょ。
今だと、ネコミミ娘といちゃいちゃしたかったのに、何だこの鬱展開はって怒り出す人も多そうだし。
本作の出た2006年はゼロ年代の半ばで、やや後者の占める割合の方が高まった時期でしたでしょうか。
まぁ細かい比率は何であれ、発売時の段階で賛否分かれうると言えるでしょうね。
他人はともかく、自分は全然構わないし、むしろ単なる萌えで終わるよりメッセージ性のあるシナリオがある方が嬉しいので、このトゥルー次第では名作にもなりえます。
ただなぁ、事前に商品紹介に書いてはいないとはいえ、本当にこのトゥルーのような展開になる可能性を、微塵も考慮しない人っていたの?って思ってしまうのですけれど。
単純に萌えゲーしか想定しない人が増えたのであれば、ユーザー層がそれだけ変化したということなのでしょうね。
PC98時代から考えるならば、ケモノ娘の登場する作品には曲者も多く、この手の設定も決して珍しいとまでは言えないわけでして。
正直なところ、まさかと驚くというよりも、またこの方面なのかという印象もうけてしまいました。
もっとも、ライターとしてのメッセージ性やこだわりもきちんとあるので、本編でしっかり描ききってあれば、ちゃんと楽しめたのでしょうけどね。
本作はミドルプライスクラスの作品で、CGは価格からすれば相応な量かなと思えるものの、シナリオに関してはやや少なめであり、ストーリーそのものとの関係ではあまり意味のない前半を差し引くと、更に短くなってしまいます。
そのためシリアスな部分の分量が少なくなってしまい、ライターの伝えたいテーマを描くには不十分だったのかなと。
萌えに終始するならミドルプライスの小粒な作品で構いませんが、2段構えの大きな物語なのだから、フルプライスで、ボリュームもその分だけ増やして、しっかり描いて欲しかった。
本作の内容をもう少し掘り下げて、また同人誌で出した後日談もゲーム内に収録して、それでフルプライスで出していれば、凄く面白くもなりえたでしょうにね。
こういう中途半端な形で出すことになったのは、ちょっと勿体なかったです。
<感想>
面白くなる可能性は秘めているのだけれど、結局は萌えも鬱も中途半端に終わってしまった感があり、総合では佳作としておきます。
萌えだけを期待すると唖然としかねないだけに、急展開の鬱にも耐性のある、萌えだけでなくメッセージ性の高い作品が好きな人にオススメってところですかね。
Last Updated on 2026-02-22 by katan


