『ムーン・ゴースト』は2024年にWIN用として、パープルソフトウェアから発売されました。
パープルの新作ということで期待したのですが、結果として、ブランドらしさが見えない作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
選択肢はなく、1本道になります。
メインクリア後に、エピソードが追加されます。
あらすじ・・・
『ようこそ人類の幽霊の皆様、月面基地13“庭園”へ』
西暦2199年。
科学の進歩はついに、アンドロイドに人間の魂=“幽霊”を観測させた。
幽霊の後悔や未練を解消し、魂を救う役割を与えられた
心優しいアンドロイドたち。
アンドロイド知性の教育課程にあった主人公・ダアトは、月面基地“庭園”で目覚め、その仕事に就くことになる。
この物語は、心優しいアンドロイドとワケあり幽霊たちの触れ合いと。
人知れず始まっていた世界を滅ぼす鐘の音を追うお話。
<感想>
まず率直な感想から言わせていただきますと、「どうしたパープル、予算が尽きたか」というものになります。
パープルソフトというと、演出の良さが特徴だったのですが、その良さが本作にはまったくありません。
テキストの表示方法等も、他の並のノベルゲーと一緒になってしまい、パープルらしさが失われてしまいました。
パッと見、背景とか一枚絵に力を入れてそうに勝手に思い込んでいたので、そちらに期待していたのですが、背景や一枚絵も、あまり質は良くないですよね。
正直なところ、5年くらい前の作品だと言われても、全然違和感がないくらいです。
少なくとも私がパープルに期待していたものは、本作にはありませんでした。
ストーリーについては、宇宙を舞台にしたSF作品であり、死生観を扱った作品といえるのでしょう。
破綻しているとか、どこか致命的に悪いというわけではないので、こういったテーマの作品にあまり触れてこなかった人であれば、楽しめるようにも思います。
他方、壮大な世界設定のわりに、こじんまりと纏まってしまった感もありますし、この手の作品として何か目新しいものがあるかというと、それも特にないわけでして。
そのため、この手の作品に多く触れてきた人だと、あまり得られるものはないように思います。
少なくとも私は、特にありませんでした。
<評価>
致命的な欠点があるというわけでもないのですが、本作をプレイして何か収穫があったわけでもなく、プレイする必要もなかったかなということで、総合でも凡作とします。
まぁ、最近のエロゲは、いわゆるシナリオゲーと呼ばれるタイプの作品が減ってきているところ、本作はシナリオゲーと呼ばれるタイプの作品ですので、貴重になってきているとはいえるのでしょう。
そういう意味では、エロゲ初心者向けの入門作としては、一定の意味はあるのかなとも思います。
ただ、個人的には、パープルらしさがなくなったことは残念でしたし、今後もこの方向性でいくのであれば、新作はプレイしなくなるかなと思いますね。
ランク:D(凡作)
DL版
Last Updated on 2024-12-16 by katan
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