LIKE

1994

『LIKE』は1994年にPC98用として、アンジェから発売されました。

『KISS』によってアンジェは要注目のブランドになったところ、加えて今回はキャラデザも凄く好みでしたからね。
そうなると、当然買わざるを得ないってものでしょう。

<概要>

ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。

ちなみに、コマンドは「みる」「はなす」「いどう」の3種のみでした。
いたって単純な構造でしたが、何度も選択させられる場面もあり、ストレスを感じる場面もありました。
ここら辺は『KISS』とかよりも退化した感じですね。

あらすじは、アメリカから父親に呼び戻された御曹司の主人公が、無理やりお嬢様学校に編入させられ、そこでお嫁さん探しをさせられるというものです。

<感想>

周りは美少女だらけという美味しいシチュエーションなはずなのですが、手を出した女の子とは結婚しなければならないため、狙った相手以外の誘いは断らなければなりませんでした。

ちなみに、ストーリーの途中で女の子に手を出すと、その時点でその子と結ばれるEDへと直行してしまいます。
なんでこんな設定にしたものやら。。。

こういう作品ですので、ゲーム性は皆無だし、ストーリーもあってないようなもの。
大して面白いとは言えないでしょうね。

ただ、上でも書いた私が購入した理由にもなるのですが、キャラが凄く可愛かったです。
もともとアンジェの作品は可愛いキャラが多いゲームがほとんどですが、その中でもこの作品が個人的にはお気に入りですね。

女の子のタイプも様々で、ボーイッシュな子から妖艶な美女までいますし、女子高だけあってレズもありますので、そっち方面が好きな人にも良かったかと。

それと、個人的にポイントが高かったのがEDですね。
本作では、ヒロインの誰かとの個別EDを迎えると、他のヒロインがその後どうなったかという後日談が流れます。
大抵のゲームでは選ばれなかったヒロインのその後は描かれないので、それをきちんと扱ったということは単純に凄いと思います。
しかも、その内容がどれもこれも変態方面ばっかで、妙に笑えました。
こういうことをやられちゃうと、ついつい全パターンを見てみたくなっちゃうんですよね。

もっとも、ここはもしかしたら人によっては、好き嫌いが分かれるかもですね。
ヒロインの選択を迫られるゲームは多数ありますが、自分が選ばなかった方が変態になるというのは、慣れてない人にはきついのかもと思わないでもないですが、私は麻痺しているのでよく分かりません。
まぁ、展開が軽いのでほとんどの人が大丈夫でしょうけど。

そういえば、私はあまり気にしないので、プレイ当時は何とも思わなかったのですが、エロゲーマーの中には、選ばれなかったヒロインはどうなる問題を真面目に考えるような人もいますよね。
本作は、その問題を扱った作品といえるのでしょうし、そう考えると、意欲的な作品だったのかもしれませんね。

<評価>

総じて、内容的には芳しくない出来なのでしょうが、グラフィックの出来の良さとEDの構造が気に入ったことから、世間の酷評のわりには私は楽しめました。
そのため、総合では佳作と判断しておきます。

うん、当時は本作の魅力に気が付いていなかったのですが、いわゆる選ばれなかったヒロインはどうなるのか問題を扱った内容の他にも、手を出したヒロインに対して責任は取らなければならないというのも、当時の複数同時攻略系エロゲに対するアンチテーゼともいえるでしょう。
そう考えると実は、本作は、アンチエロゲ的な風刺のきいた作品だったのかもしれませんね。

私のように絵が良いなと思えた人や、後日談のようなお遊び要素が好きな人、それから選ばれなかったヒロイン問題を扱う作品が好きな人には、おすすめの作品だと思いますね。

ランク:C(佳作)


PC-9801 3.5インチソフト LIKE

Last Updated on 2024-10-05 by katan

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