星空☆ぷらねっと

2000

『星空☆ぷらねっと』は2000年にWIN用として、D.Oから発売されました。

田中ロミオさんが山田一名義で出したゲーム3本のうちの2本目ですね。

<感想>

作品には高く評価できるけど次はもういいやって感じる場合もあれば、粗ばっかりで当該作品自体は名作でないけれど次の作品には期待できそうだなって場合もあります。

私にとっての『加奈』は、後者に属する作品でした。
あのゲーム自体には致命的欠陥があって良作とは思えませんでした。
ただ、山田一というライターの文章にはひかれるものがあり、次の作品が出たら買ってみようって気になってたんです。

そして発売されたのが、この『星空☆ぷらねっと』でした。
もちろん、発売日に買いました。
それですぐに、やってみたのですが・・・あれ?って思いましたね。

致命的欠陥がないうえにラストのキレは良く、総合的には面白かったですよ。
何が「あれ?」かというと、序盤の日常パートがつまらないのです。

テキストが下手になったのかなって、最初は思いました。
しかしよくよく考えてみると、『加奈』は終始シリアスでした。
このライター、シリアスな部分は上手いのです。
でも、何気ない日常シーンの描写が壊滅的につまらなすぎる。
その逆のライターの方が圧倒的に多いだけに、余計にも不思議なライターに見えてきます。

余談ですが、その次の『家族計画』は日常シーンも楽しむことができました。
というのも、パロディーに頼りきったからなんですね。
それ以降の作品にしても、パロディーとシモネタに頼った時は笑えるんです。
つまり、自力でやるセンスに欠けてるんでしょうね。

さて、ひたすら眠い序盤で負のイメージも強かったけれど、終盤の展開は圧巻でした。
ストーリージャンルについては、この当時の流行のタイプ、つまり恋愛ベースでありつつ、最後は泣かせる展開にもっていくもので、いわゆる泣きゲーと呼ばれるタイプになります。
特に佳多奈ルートは良かったですね。

また、この作品には別の魅力があります。
私にとってこのゲームの価値の大半がここにあるってくらいに。
何かというと、主題歌の「ROOTS」です。
この曲は、作曲が元たのきんトリオのよっちゃんこと野村義男さんなんです。
何故に?って最初ビックリしたけど、実に良い曲でした。
何か妙に耳に残るんですよね。
歌手もリメイク版より、オリジナルの方が味があって好きでした。
この曲があるが故に、私がこのゲームを忘れることはないでしょう。

<評価>

歌のイメージや終盤の展開の良さもあって、個人的には何だかんだで好きな作品でした。
総合でも良作といえるでしょう。

田中ロミオさんの作品は今はもう完全に底が見えてしまっていて、ほとんど楽しめません。
今になって振り返ってみると、この作品と『家族計画』の頃が一番楽しめていたように思いますね。

ランク:B(良作)


Win95-Me CDソフト星空☆ぷらねっと

Last Updated on 2025-01-20 by katan

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