『星降る夜のファルネーゼ』は2017年にWIN用として、ミィティから発売されました。
今年増えつつある法廷ものということで、期待した作品でした。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
占星弁護士になることは、僕の人生の目標だった。
無実の罪で母さんが魔女として裁かれた、あの日からずっと……。だけど……
「依頼人の人生を左右する星狩りですよ。本当に今日来たばかりの僕でいいんですか!?」
「エトワールくん、あなたいってたわよね。この世から星狩りの冤罪を無くしたいって。
あれはウソなの?無実の人を助けたくないの?そのために占星弁護士になったんじゃないの?」
そして迎えた、初めての星狩り。
双子の法廷騎士の陰湿な妨害工作を跳ね返し、なんとか時間を稼いだけれど……
次の星狩りまでに、真犯人の魔女を見つけられなければ僕の依頼人は……
「だったら正義の魔女ファルネーゼの出番だねっ」
捜査中の僕の前に現れたのは、10年ぶりに再会する幼馴染み……って、なんで魔女になってるんだよ!
「事件の真相をつきとめるため、エトくんをお助けに来ましたっ!」
冗談かと思いきや、操作現場で炸裂するファルネーゼの魔法!
事件で使われた魔女の星座を特定した!?
でも……魔女を裁く星狩りの捜査で、本物の魔女の手を借りるなんて。
かくしてボクの波瀾万丈な占星弁護士生活が始まった。
<感想>
誰にでも分かりやすいように例えるならば、「逆転裁判」をファンタジー世界に置き換えて、エロゲにしたような作品ですね。
ゲームとしては、事件発生後に、捜査パートと、星狩りパート(法廷パート)を繰り返すことになります。
もっとも、捜査パートは昔ながらの推理ADVとは異なり、自由に行動することはできません。
また、捜査場所においては、形式上は画面をクリックするのですが、コマンド選択式における画面クリックよりも、そのクリック可能箇所が少なかったですし、クリック後の反応もバリエーションが乏しかったわけでして。
そのため、ポイント&クリックと呼べるほどの内容ではなく、むしろコマンド選択のコマンドが絵になっただけという程度でした。
他にも、法廷パートも結局は選択肢を選ぶだけですし、結局のところゲームジャンルとしては、ノベルゲームのアレンジ程度と考えて良いのでしょう。
したがって、ノベルゲー好きには良いのかもしれませんが、もう少し本格的なADVを望んでいた場合、少し物足りなく感じてしまいそうですね。
本作では、法廷パートの進行によってキャラが脱がされていきます。
この脱衣法廷バトルというのは、いかにもエロゲらしく、上手く機能すれば面白くなりえたと思います。
かように着眼点は悪くなかったのですが、ストーリーと必ずしもマッチしておらず、活かしきれてなかった感じですね。
以上のように、ゲーム部分には物足りなさもありましたが、決してストレスのたまる仕様ではなく、かなり簡略化した結果でもありますので、これでストーリー等が良ければ、トータルでは満足できてしまうものだと思います。
しかし、そのストーリーそのものが薄味であり、メインヒロインも人により好き嫌いが分かれそうな性格なので、ゲーム全体が薄味に感じられてしまったのでしょうね。
<評価>
総合では、ギリギリ佳作としておきます。
ストーリーやゲーム部分は薄味であり、どうしても物足りなさは残ったのですが、演出等で頑張った部分もあり、過度に期待しなければ、それなりに楽しめる作品だと思いますね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-08-16 by katan
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