きゃんきゃんバニースペリオール

1990

『きゃんきゃんバニー スペリオール』は、1990年にPC88用としてカクテルソフトから発売されました。

カクテルソフトの代表作である「きゃんきゃんバニー」シリーズ。
本作はその第2弾にあたりますね。
この頃はまだスワティではなく亜理子ちゃんが登場していました。

<概要>

本作は女の子をナンパする、いわゆるナンパゲーになります。
制服「ギャルズセット」「女子大生おかわりセット」「セーラー服ゆうやけセット」という風に、
大枠として3つのシナリオが用意されており、最初にそのどれかを選びます。
そして、その各シナリオの中で、さらにヒロインごとのルートに分かれるという内容でした。
いろいろ変則的なので、一概には言えないのですが、ヒロインに応じた個別ルートの先駆け的なものと説明することもできるのかもしれませんね。

ゲームジャンルはコマンド選択式のADVになります。
ナンパゲーは初期の作品がSLGっぽい要素も含んでいたので、それでSLGに分類されることもあったのですけどね。
本作は、「話す」とか「聞く」というコマンドを選んで進行しますし、ADVと考えるのが素直なのでしょう。

<感想>

ゲームシステムは上記のように、端的に言えばナンパ物のコマンド選択式のADVでした。
なんでも36人の女の子を実地で取材したとのことですが、ゲームに出てくる攻略対象は12人になります。
残りの24人がどうなったのか若干気にもなりますが、とりあえず12人だけでも大ボリュームですよね。
ちなみにこの数は、シリーズの中でも最大となっています。
ストーリー性を重視しだした『プルミエール』以後は攻略対象の数も減りますし、攻略対象が多いのもナンパゲームの特色と言えるのでしょう。
とにかく1人1人がとても可愛い上に数も揃っているので、それだけでも攻略しがいのある、かなり大満足な構成でした。

さて、この当時のADVはコマンド選択式が主流ですが、コマンド選択式も時代により変化しているわけでして。
80年代後半からは不要なコマンドを排除するなど、簡単にクリアできる方向に進んでいました。
悩む箇所が少なくなった割にストーリーの分量が増えていないので、総じてクリアに要する時間が激減した時期でもありましたね。
それ故に考えようによっては90年前後というのは、ADVのコストパフォーマンスが一番悪かった時期かもしれません。

しかし、そうした世の流れとは反対に、本作はただただ難しかったです。
時代の変化に逆らったのか、それとも単に古い作りのままだっただけなのか、その辺は論者により変わってくるのでしょうけれどね。
コマンド選択式のADVではあるのですが、制限があることから、コマンドを全部試すという手段が取れませんでした。
総当たりできない上に、フラグを立て損ねるとクリアできませんから、難しかったのです。
ここら辺は、80年代的なコマンド選択式の特徴でもありますよね。

こういう本作の様な作品を知っていれば、良し悪しは別として、少なくともコマンド選択式に対し、総当りなんて表現は出ないはずですから、総当りという表現を使う人はそれだけ知識が偏っているのでしょう。
もっとも、本作は、なまじ総当りもできないだけに、フラグ立ても厳しく、何度もやり直すハメになりました。
確か、社内でも完全にクリアできる人が1人か2人しかいなかったって、雑誌のインタビューで答えていましたっけ。
それくらい、難しい作品だったのです。

このような、時代に逆行した作りが良いのか悪いのかは分かりません。
しかし、結果的に長いこと遊ぶことは出来ました。
時期的なものもあるでしょうけどね。
フラグ立ての厳しいADVだらけだったら、もうやってられんってなってたのでしょうし、サクサク進める作品の方が印象に残るのでしょう。
しかし、どうにもこの時期はすぐ終わるADVばっかでしたからね。
逆にこういう長時間楽しめる作りの方が良い印象を持てました。

<評価>

私個人は、シリーズ最高傑作は5作目の『EXTRA』だと思ってるし、おそらく多くの人が賛同するものと思いますが、どこに価値を見出すかは人それぞれですからね。
キャラの豊富さやゲームのやり応えを重視する人なんかは、この作品こそが最高傑作と考える人もいるかもしれませんね。
とりあえず、亜理子ちゃんの出てくる1~3の中では、本作が1番良かったのではないでしょうか。

ランク:A-(名作)


5インチソフト きゃんきゃんバニー スペリオール

Last Updated on 2025-02-09 by katan

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