『Bless ~close your eyes, open your mind.~』は、2000年にWIN用として、BasiLから発売されました。
西又葵さんの作品の中では、この作品が一番好きでしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・彼が両親の都合でこの街を離れてから、もう10年は経っていた。
その10年の間に、彼は繰り返し同じ夢を見る。
それは、彼の後ろをいつも追っかけてきていた一人の少女の表情。
別れ際に、懸命に涙を堪えながら、結局泣いてしまった……その表情だ。
表情は解るのに、少女の顔を思い出せない。
何もかも、霞がかかったようにぼんやりしている。
少女が泣いていることだけ、助けを求めていることだけ……
それだけをはっきりと覚えている。
当時子どもだった彼には、少女の発するSOSには気付けなかったのか。
助けてあげたい……今からでも。そして、力になれなかったことを謝りたい。
そうして彼は、高校卒業と同時にココに戻ってきた。
だが、当時その少女が住んでいた家は既になく、その所在も掴む事はできない。
途方に暮れる彼だったが、かつての友人が一つの提案をしてくれる。
それはインターネット、それも色々な人々が集まる出会い系のチャットで探す事だった。
それから約一年、様々なCHATで探し続けてきた彼に対し、新たなCHATを友人が見つけてきてくれる。
そのチャットの名は「Masquerade」。
今度こそ――そんな淡い期待を持って、彼はそのCHATへと参加していった。
<感想>
現在のNAVELのメンバーたちというか、原画である西又葵さんのアダルトゲーム処女作でした。
初の作品ということで不安もありましたが、とにかく西又葵さんの描くキャラが可愛くってね、それで発売日に即特攻したものです。
実際、どのキャラも可愛く、あの当時はかなり満足できたものです。
この頃が絶頂期と思うのは私だけでしょうか?
さて、ストーリーは恋愛をメインとしつつ、インターネットやチャットを題材に扱っています。
2000年はまだ微妙な年で、インターネット自体は何年も前に既にあったのですが、まだ一般的に普及しきっているとまでは言えなかったかと思います。
当然チャットを扱った作品もそんなにはなく、そんな時期の作品ということもあり、比較的新鮮な気持ちでプレイすることが出来ました。
また、短めのシナリオではありましたが、コンパクトに題材を上手く処理していたかと思います。
短めであるが故に少々描写不足だったり、システム的にも足りない面があったりと、処女作だけに物足りない面もあるでしょう。
だから本作をマイベストって考える人はいないかもしれません。
でも、荒削りながらも雰囲気が良くて、私は結構好きだったんですよね。
何より、どの面も磨けばどんどん良くなっていくような気がして、期待できる新ブランドを発見できたことが嬉しかったものです。
まぁ、残念ながら結局この作品が、一番楽しめた作品になっちゃったんですけどね。
<評価>
総合では良作ってところでしょうか。
絵のインパクトや設定の新鮮さなど当時は結構印象深く、主観的にはかなり好きな作品でした。
今ではすっかり有名になった西又葵さんですが、私の中ではこの作品が一番なんですよね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2025-01-17 by katan
コメント