『売春リアル』は2015年にWIN用として、劇團近未来から発売されました。
劇團近未来の転機となる作品といえるのでしょうか。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
どうしても欲しいパーカーを見つけた菜結子は、テレホンクラブに電話をかける。
割り切り・ホ別1万・手コキのみの条件で現われたのはでっぷり太った汗まみれのキモデブ。
(しくったかも……)
でも菜結子は、男とホテルに向かった。
お金が欲しかったから。
バイト感覚で身体を売る少女が、いとも容易く転落していく1ヶ月間を少女の視点で追う。
<感想>
エロゲで、このタイトルということで、ヌキゲーかと思う人もいるかもしれませんが、本作は必ずしもヌキゲーではありません。
むしろ、ストーリー重視のプレイヤーの方が刺さるのではないかなと、個人的には思っています。
本作は、主人公である少女:菜結子の視点で語られます。
菜結子は、物欲等、自分の欲求を満たすため、自分の身体を売ってお金を稼ぎます。
結局のところ、ライターによるキャラの描写が上手かったの一言に尽きるのかもしれないのですが、プレイをしていて、この菜結子という人物は何なのだと、ふと考えさせられる作品でもありました。
内容が内容なだけに、それなりにエロもありますから、もちろんエロ目的でも楽しめるのかなとは思います。
しかし、リアルさを感じつつも共感しにくい、菜結子が生み出す余韻こそが、本作の一番の特徴かなと思うわけでして。
そういう意味では、小粒でもメッセージ性の強い作品を好む人の方が、本作は楽しめるように思うのです。
<評価>
ラストがもう少ししっかり描けていれば良作以上になりえたのでしょうが、もう一押し足りなかったかなということもあり、総合では佳作とします。
劇團近未来の作品は、私も一部の作品しかプレイしていないので、もしかしたら勘違い等もあるかもしれませんが、本作や、その次の作品である、『家出した俺の娘が公衆トイレで神様を募集しているらしい!?』により、個人的に一時期要注目サークルになっていた時期もありまして。
小粒でも特徴のある尖った作品が好きな人なんかは、この頃の同サークルの作品をプレイしてみると良いかもしれませんね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-09-29 by katan