忌火起草

2007

『忌火起草』は2007年にPS3用として、セガから発売されました。

開発はチュンソフトなので、サウンドノベルの流れを汲む作品になるわけですね。

<感想>

ハードがPS3世代に移行し、最初に発売されたサウンドノベルが、この『忌火起草』でした。
サウンドノベルを新機種で出すというだけでは興味は沸かないのですが、グラフィックが実写+CGですからね。
元々実写ゲーが大好きな私としては、どうしても気になってしまうわけです。

さて、PS3の性能を活かしてということで、基本的なグラフィックは綺麗でしたね。
ドラマを見ているのと遜色ない感じで、これだけでも十分に元は取れてしまったように思います。

もっとも、決して問題がないわけではありません。
本作はあくまでノベルゲームという構造であり、静止画に地の文章とかが表示されることになります。
それに加え、会話部分がフルボイスになり、所々でムービーが入るわけです。

何ていいますか、画質だけが最新なだけで、構造的には10年以上前の洋ゲーADVと似ているんですよ。
作りなれていないのか、むしろあの頃のゲームより洗練されていません。
心理描写等を文章で表示すること自体は良いことなのですが、今回のウリは最新技術を駆使したグラフィックにあるわけですよね。
だったら、もっとグラフィックを前面に押し出した、そういうインターフェースにすればよかったのです。
下手にサウンドノベルなんて枠にとらわれているものだから、長所になりえる部分を主張しきれないのです。
インタラクティブムービー、今はFull Motion Video(FMV)と称するらしいですが、そういうFMVをベースに置いた作りにすれば良かったのです。
FMVであることと文章による分岐構造は矛盾するわけではないですし、現にそういうゲームが昔は幾つもあったわけです。
10年以上前のゲームよりゲーム部分が洗練されていないのは、ちょっといただけないのかなと。

それと、今回はホラーがメインとなります。
私は怖いと感じる感覚が麻痺しているので、正確なところは分かりません。
ただそれを踏まえても、ストーリーは決して悪くはないものの、良くもなかったように思います。

<評価>

まぁ、画質の良さを目当てにして、その目的とした部分では満足できましたので、元は取れたのでしょう。
なので総合では、ギリギリ佳作としておきます。
実写ゲーが好きな人ならば、こんだけ進化してきたんだねって感じられますし、それなりに満足はできるのではないでしょうか。
ただ、それ以上の充実感にはつながらなかったわけで、良い素材も有しているだけに勿体無い作品でもありました。

ランク:C-(佳作)


Last Updated on 2026-03-01 by katan

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