『ファッションコミュ障くんとビジネスボッチちゃん』は、2019年にWIN用として、3 on 10から発売されました。
会話だけで作品が成立しており、こういう作品があるからノベルゲーはやめられないと思えるような、掘り出し物な作品でした。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
とにかくお金を稼ぎたいファッションコミュ障くん。
勤務時間を、シフトの数を、増やしたい。
ところがいまのバイト先であるコンビニでは、これ以上、シフトの数を増やすことができないという。
困ったファッションコミュ障くんは、他の稼げるバイトを探すため、いまのコンビニバイトをやめる決意をした。
とはいえ、いまのバイト先であるコンビニは、ほとんどファッションコミュ障くん1人でお店を回していた。
そこで、バイトをやめられたら困る店長と後輩は、一計を案じた。
すなわち、ファッションコミュ障くん引き止め大作戦である。
<感想>
バイトを辞めたいと考えている主人公と、それを何とか阻止したいと考える店長と後輩。
本作はその3人の会話だけで成立しています。
バイトを辞める辞めないだけで、よくここまで話を広げられるものだと感心してしまいます。
テキストも非常に良かったですね。
とても面白かったですし、テキストを読んでいて上手いなと思えたのも、本当に久しぶりのように思います。
笑えるテキスト、上手いと思えるテキストを重視する人であれば、本作を楽しめる確率は高いでしょう。
本作の主人公は、店長らからコミュ障扱いされていますが、話が通じなくておかしいのは、店長と後輩なんですよね。
主人公は、ごくごく普通のことを話しているだけですから。
しかし、おかしな人ばかりいる中に放り込まれると、自分の意思を理解してもらえない主人公の方がおかしく見えるわけで、コミュ障扱いされてしまうのです。
自分の意思を理解してもらえない主人公のもどかしさに、プレイヤーであるこちらもシンクロしやすくなっています。
作中のほとんどの場面は、くだらない会話で占めているのですが、そのふざけた会話の中に、時折棘のようなものもありますし、哲学めいたメッセージ性の強いテキストも混ざっています。
だから単なるギャグ作品というのではなく、ストーリーを重視する人でも満足できる内容になっています。
本作は同人ゲーですが、音声はもちろんのこと、目パチ口パクもあります。
また、店長のアホ毛は着脱可能なようで、ときどき飛んだり戻ってきたりします。
ガンダム世代としては、あのアホ毛、そのうちこっちめがけて飛んでくるのでは、いつオールレンジ攻撃をしかけられるのだと、つい思ってしまいます。
アホ毛の動きや、背景のズームの仕方等、画面を活かそうという姿勢が見て取れて、その辺も非常に好印象でした。
<評価>
これは掘り出し物でしたね。
ボリュームが少ないこと等から、総合では名作に一歩届かず、良作と考えましたが、本作はもっと知られて良いと思います。
評価以上に、私は好きです。
メッセージ性のある作品、笑える作品が好きならば、ぜひともプレイしてもらいたい作品と言えるでしょうね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2024-08-10 by katan




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