Silhouette

2004

『Silhouette』は2004年にWIN用として、CDPAから発売されました。

確か日韓合作のブランドで、韓国人ライターという点でも話題になったブランドの3作目になります。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
‐意識の壁‐
それは前に進もうとする者をさえぎる魔物……
柴野浩輔は、私立美琴学園に在学中の少年。
幼い頃事故で両親を失った為、今は姉の「柴野 佳純」が唯一の家族。
いつも浩輔を支えてくれる「大切な人」。
浩輔にとってただ一人の心を許せる「大切な人」。
両親を亡くした過去の痛手で、大切なものは突然無くなるものと恐れ、それがトラウマとなり、「大切なもの」を未だに作れずにいる。
そのため人を近付けない雰囲気があり、クラスの中でも「氷の魔王」と呼ばれ浮いた存在である。
そんな浩輔の心の中に、幼い時出会った1人の少女がいる。
両親が死んだ日に出会った名前も知らない少女。
今でもふとした時に思い出す……
いつもと変らぬ冬のある日……少年は少女と再会する事になるのだった。

<感想>

CDPAは日韓合作のブランドで、ライターが確か韓国人でした。
2003年の『青い涙』がデビュー作であり、2004年発売の本作が最後の作品になります。
特徴のあるブランドでしたので、当時のリアルタイムのユーザーなら、おそらくこのブランドの存在を知っていると思うのですが、実働2年ということもあり、ゼロ年代後半以降のユーザーだと、全く知らない人も多いのではないでしょうか。

これは、どの分野・業界についても言えることだと思うのですが、将来性がある、可能性がある、勢いがある、そうしたところには人材もお金も集まってきます。
90年代までは、アダルトゲーム業界にも、他業界等から参入してくる人が結構いたものです。
しかしながら、ゼロ年代に入ってからは、そうした参入がなくなり、専らエロゲから他業界に流出するだけになっていきました。
ゼロ年代前半に既にエロゲバブルがはじけたというのは、もちろん売上が下降に転じたという数字面もあるのですが、こうした人の流れなんかも含めてのことになります。
PCの普及により、ゼロ年代前半にエロゲデビューしたユーザーは多く、そうしたユーザーには、この時期が既に下降線だったというのは、信じられない話なのかもしれませんが、新たに増えたユーザーよりも、それ以上に去っていたユーザーの方が多かったのも事実なのです。

ただ、そんな中にあって、CDPAの誕生というのは、久しぶりに外からエロゲ業界に参入してきたことの証でもあり、まだまだエロゲもやれんじゃんって期待させる出来事でもありました。
そのため、こうしたブランドがあること自体は、業界にとっても良いことなのだと思います。

とはいえ、作品の良し悪しはまた別の話でもありまして。
本作は、いわゆるストーリー重視の作品であり、特に姉ルートは力が入っていたことから、姉ゲーが好きな人にはおすすめの内容となっています。

他方で、他のルートとかは出来にばらつきもありましたし、グラフィックもあまり良くなかったです。
私が気になったのは、キャラよりもむしろ背景のチープさでしたけれど。

それから、上記のとおり、一部ルートのストーリーは良いとしても、テキストにも問題がありまして。
ライターが日本人でないからか、決して良いテキストとは言えないと思います。
いや、問題は少し違うのか・・・
なんというか、改行とか、微妙に変なのですよ。
なぜそこで改行する、なぜそこでページがかわる・・・
これは、言葉の微妙な言い回しがどうのという問題ではないし、ましてやライターが日本人かどうかなんてのも関係がなく、もっと単純にライター個人の性質の問題といえるのでしょう。
私は、あまりテキストにこだわらないタイプなので、そんなに極端には気にしませんでした。
しかし、本来の意味でのシナリオ重視という人、つまりテキストの良し悪し等にこだわりのある人だと、本作に拒絶反応を示してしまう可能性があります。

<評価>

良いところもあるけれど、それ以上に悪いところも多く、結果としてあえてプレイする必要もなかったかなということで、総合では凡作といえるでしょう。

もっとも、評価がどうのという問題ではないのかもしれません。
CDPAは結局、この作品が最後になります。
業界にとっては、そのことが何より残念なことだったかなと、今になって思うのです。

ランク:D(凡作)

Last Updated on 2026-02-01 by katan

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