Laughter Land

2006

『Laughter Land』は2006年にWIN用として、郎猫儿(ランマール) から発売されました。

『神無ノ鳥』の唯月一&長野和泉による新作ということで、期待した作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVであり、内容的にはダークファンタジーのループモノとなります。

あらすじ・・・
ある一定の条件を満たした少年だけが入れる国『Laughter Land』。
主人公は『Laughter Land(ラフターンド)』で様々な少年に出会い、この国を知っていくことになる。
機械仕掛けのおもちゃのような楽しい世界。
願えばどんな願いも叶う世界。始めは確かにその通りだった。
しかし、願いを願えば願うほど、主人公は大切な何かを失っていった。
欠けていっていることすら気づかずに…。そして、徐々に主人公は知ることになる。
…そう、そんな都合のいい国なんてあるはずがないということを。
そして、この国から二度と出られなくなってしまったことを。
少年の時にしかない純粋な想いや、願い、大きな過ちや、幼いが故の残酷さ。
そして、少しづつ軋み始める世界とともに、主人公はいくつかの 禁忌 を犯す。
そして僕は願いを言う。誰かの命と引き換えに・・・

<感想>

本作は、女性向けのBLゲームになります。
まぁキャラの見た目の関係から、ショタゲーと言った方が良いのでしょうが。
郎猫儿の作品ということで、既にブランドのファンも多いと思います。
もっとも、本作は郎猫儿の作品というよりも、すたじおみりす team L←→Rで『神無ノ鳥』を制作した、唯月一&長野和泉コンビの新作と考えた方が良いのでしょう。
2002年に『神無ノ鳥』が発売されて、その制作陣の4年ぶりの新作がブランドを代えて発売され、それが本作となるわけですね。
そして『神無ノ鳥』は、個人的にゼロ年代で唯一傑作認定したBLゲーでしたので、その再来を期待したというわけです。

さて、本作はピーターパンを始めとした、幾つかの童話の世界を混ぜて再構成したような世界観になっています。
もっとも、単に幸せな雰囲気の世界というのではなく、あらすじにもあるように、何でも願いが叶うけれど、その一方で知らぬ間に大事な物が失われていくという、ダークなファンタジーとなります。
その点で、大人向けなダークファンタジーと言えるのでしょう。

また本作は、いわゆるループものの構造をしています。
ループしながらトゥルーエンドを目指し、派生的に各キャラの個別エンドが待っている感じですね。
男性向けのループもののように、全個別ルートクリア後に最後のルートが登場するのではなく、ある一定条件さえ満たせば最終ルートに入ることができます。
もっとも、特殊な世界設定については、個別ルートで少しずつ語られていますので、全てを知りたいと思う場合には、結局は全部プレイする必要があります。

この構造に関しては、人によって感じ方も異なるのでしょうが、個人的には好印象でしたね。
関連性の薄いようなサブルートまでクリア必須で、それでようやく最終ルートが解放される作品も多いのだけれど、そういうのって最終ルートに入る頃にはメインルートの余韻も薄れてしまうし、プレイを強いられているようで疲れてしまうのですよ。
それでゼロ年代前半に増えた男性向けのオールクリア必須作品に、次第に嫌気がさすようになったわけですし。
本作も、もちろん最終ルートを最後に取っておくこともできますが、先にメインルートを堪能して、若干残った疑問点を個別ルートを回収しながら解消することもできるわけで、個人的にはこういうプレイヤーの自由度を残してくれた作品の方が好きです。

そしてループものも、男性向け作品では一時期増えていたのですが、同じ展開を何度も見せられる作品が多くて、ゼロ年代前半の時点ですっかり食傷気味になっていたんですね。
もっとも、同じ光景を何度も見るのが嫌なだけで、ループもの自体は元々は好きだったわけですし、嫌な部分さえ解消してもらえれば楽しめるわけです。
その点、本作には男性向けノベルの多くにあるような煩わしさがなく、集中して楽しめたわけでして。
本作は大雑把に言えば一本道タイプのループものなのでしょうが、この手の作品の多くに見られた私の嫌う要素がないことから、久しぶりにとても楽しめた作品でした。

タイトル画面の時点から雰囲気が良く、グラフィックもサウンドも良かったですしね。
女性キャラでまきいづみさんの声も聴けましたし、その点でも満足でしたしね。
全体的に概ね満足だったのだけれど、最後がちょっと駆け足気味だったのが残念でしたかね。

<評価>

個人的な印象で言うと、『神無ノ鳥』は平均ペースで進みつつ、最後で一気に爆発したタイプでした。
それに比べると本作は、ずっとハイペースで進み楽しめたのですが、最後で少し息切れした感じでしょうか。

比べちゃうと少しもの足りなく感じてしまうのだけれど、それでも単独の作品としては十分良質な作品でしたし楽しかったです。
そのため、総合でも良作とします。

本作をプレイしたのは、実は発売して何年か経ってからでしたが、年々男性向け作品のフルプライス作品に満足できなくなっているだけに、ボリュームの多い作品で最後まで楽しめたというだけでも、個人的には満足でした。
また、ループ系の作品は近年は酷評するケースが結果的に多いのだけれど、それは決してループ系が嫌いなのではなく、作品次第では今でも楽しめるのだということを証明してくれた作品でもありました。
ショタゲーでもあるのだけれど、基本はストーリー・シナリオ重視の作品ですし、見た目と違って鬱でダークな内容ですからね。
良質なダークファンタジーとして、男女問わず楽しめる作品だと思います。

ランク:B(良作)

中古WindowsソフトLaughter Land

Last Updated on 2026-02-22 by katan

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