『とらいあんぐるハート3 ~Sweet Songs Forever~』は2000年にWIN用として、JANISから発売されました。
シリーズ3作目にして、最後の作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系のADVになります。
商品紹介は以下の通り。
「海と山にほど近い町・海鳴にある私立風芽丘学園に通う三年生・高町恭也は、喫茶店を営む母・桃子と、妹・なのは、美由希と一緒に暮らしていた。
物静かでぶっきらぼうな性格の恭也だったが、亡き父から教えられた「小太刀二刀・御神流」の達人であり、師範代としての肩書きも持っていた。
そうしたことから自宅の道場では、恭也の教えの元で美由希が修行を積んでいた。
そんな美由希も、今では恭也に迫るほど上達し、互いに切磋琢磨しながら、武の道を追求する日々を過ごしていた。
そんな恭也の周囲には、恭也を師匠と慕う少女・城島晶や、家庭の事情で高町家に居候する中国人のハーフ・鳳蓮飛(通称:レン)、恭也の母・桃子が営む喫茶店でウェイトレスにして英国生まれの歌手・フィアッセ・クリステラらが集い、騒がしくも楽しい日常を演出してくれていた。
そして春になり、新入学の季節。恭也は二人の少女と出会う。
一人は、物静かで不思議な雰囲気を持つクラスメイトの少女・月村忍。
もう一人は、一学年下の後輩で学校が終わると町の神社で巫女のバイトをしている少女・神咲那美。
恭也はそうした「いままで」と「これから」の少女達の間で揺れ動きながら、自分の進むべき道を歩き始める……。」
<感想>
2000年の話題作の1つですね。
JANISというと個人的には『機械仕掛けのマリアン』や『ばにぃはんたぁ零』、あるいは『卒業写真2』というイメージなのですが、世間一般にはこの頃が一番勢いがあったのかな。
シリーズ2作目は、私には普通の萌えゲーという印象が強く、主にストーリー面が物足りませんでした。
これは、裏を返せば萌えが優秀なことは認めているのであり、ストーリーが強化されれば、はまる可能性も秘めているわけでして。
本作は最初は興味がなかったものの、そのストーリー性が強化されたと聞いたことから興味を持ったものでした。
さて、プレイしてみての感想なのですが、確かにストーリー部分に分量を多く割くことで、前作より強化されたとは言えるのでしょう。
しかし、いまいち掴み所がなく、何とも記憶に残らない内容だったわけで。
前作はそれでも萌えという圧倒的長所があったのですが、逆にその長所が消されたように感じたものです。
演出等も進化はしているのですけどね。
前作が長所短所のある尖った形の作品だとすれば、今作は短所も減ったのだけれど、長所も目立たなくなった感じでした。
こういうのは、俗に完成度が高いって表現が用いられがちです。
私は自分なりに基準を持って完成度という言葉を用いているつもりですが、曖昧ゆえに各自が異なった使い方をするので、結局のところ分かったような分からないような表現ですよね。
良くも悪くもバランスの取れた作品ですので、自分の中の基準値を超えていればどの要素も高水準となるのでしょうが、超えていなければ特徴のない作品に見えてしまいます。
また、リアルタイムでは楽しめても、後にやると物足りなく感じてしまう傾向も強いです。
私の場合は当時から既に後者に感じてしまったということなのでしょう。
明らかな欠点というのもないのだけれど、これならまだ前作の方が好きだったなという作品でした。
ランク:D-(凡作)
Last Updated on 2025-01-27 by katan