『幼馴染の心が読めたらどうするか?』は2014年にWIN用として、夜のひつじから発売されました。
夜のひつじらしい純愛ストーリーでしたね。
<概要>
あらすじ・・・恋する女の子の気持ち、ぜんぶ見えます。
久しぶりに再会した幼馴染・杞沙。
何を話せばいいのか俺にはさっぱりわからない。
だけど突然、彼女の思考が読めるようになった!
なんか杞沙は俺のことが好きらしい。
そして……エッチもしてみたいらしい。
相手の気持ちが読めるから恋愛は超イージーモード。
したいこともされたいことも全部わかる。
この恋に失敗はありえない! ……よな?
だだ漏れデレパシーADV!
・エンディング2種+おまけ
・基本CG16枚+差分多数
<感想>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
主人公は突然相手の心の中を読めるようになり、ゲーム内ではハートマークが登場した時に、それを押すと、ヒロインである杞沙の心が読めます。
相手の心が読めたらというのは、様々な媒体で扱われてきた題材だと思いますが、それをpororiさんがやればこうなったという感じの作品ですね。
本作は主人公とヒロインの会話や心情描写が、ゲームのほぼ全てを占めることになります。
だからこそテキストの比重も高くなってきますし、テキスト次第で印象が全然違ってきてしまうのでしょう。
そして、丁寧な心理描写について、商業・同人を含む発売当時のエロゲ業界において、その描写の上手さだけなら、まず5本の指に入るだろうと思うのが、本作のライターのpororiさんでして。
本作でも、心情描写の丁寧さは相変わらず良かったですし、心を読むことで得られる互いの愛情、心を読むことへの罪悪感、心を読むことで得られた安心が終盤で失われていくことへの焦燥感など、一つのテーマから上手く丁寧に掘り下げられていたと思います。
ライターの良さが存分に発揮された作品と言えますので、夜のサークルの過去作をプレイしてファンになった人ならば、まず間違いなく楽しめるように思います。
だからまぁ、楽しみきれなかったというのは、単に自分に合わなかっただけとも言えるのかもしれませんけどね。
本作は低価格商品でボリュームが多くないこともありますが、その中で主人公とヒロインのやり取りだけが描かれていまして。
ストーリー上の大きな変化とかイベントを好む自分としては、本作は地味で単調にも感じてしまったのです。
一応心を読むか否かをプレイヤーに委ねることで、ゲームらしさを出そうという意図は伝わってくるものの、あまりその点が上手く機能しているわけでもないので、基本は読むことが中心の作品のままですし。
グラフィックとかの他の部分でプラスになるものがあるわけでもなく、どこまでもそこそこ良質な一本の小説でしかないみたいな。
もちろん、それが良いと感じられる人もいるのでしょうが、私の場合はゲームらしさを感じられない、シナリオだけが切り離せる作品は印象が良くないものですから。
<評価>
上記のようにライターの良さは活かされている作品ですので、サークルのファンならまず楽しめるでしょう。
また、過去作を未経験である人であっても、テキスト「だけ」を重視しますって人ならば、迷わずやっても大丈夫とオススメできる作品だと思いますね。
ただ、本作は確かに扱った題材は上手く処理しているけれど、そのネタが他所はこう描くけど自分だったらこう描くみたいなタイプなので、新鮮味が薄く個性が弱かったのかな。
そもそも私は別にテキストだけを重視するってタイプではないので、文章が上手いだけのライターの作品なら次の作品に興味は持てないです。
本作のライターは丁寧な描写が魅力の一つではあるけれど、決してそれだけではありません。
そのもう一つの魅力である独自の切り口のような部分が本作では弱く、私の求めているのはむしろそっちであることから、過去作ほどの満足度を得られなかった感じでしょうか。
総合では、主観面だけで言うなら、凡作かな。
確か『trade▼off』から着想を得て本作が作られたということだけど、本家より劣ると感じてしまった時点で、私には意味のない作品になってしまいますから。
しかし一般的にはサークルのファンなら十分楽しめるだけの品質はあると思い、一応佳作としておきます。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-10-16 by katan



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