乙女の悲劇は残酷なキス

2010

『乙女の悲劇は残酷なキス』は2010年にWIN用として、禁飼育から発売されました。

この作品から、同人の乙女ゲーとなったということで、サークル的には転換点となった作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
どういうわけか、中年男に誘拐されてしまう。
どういうわけか、中年男と暮らす羽目になった。
どういうわけか、中年男に魅かれていってしまう。

大好きな飼い猫を失い、失望しつつ帰宅していたら、中年男によって誘拐されてしまう。
50代の枯れた男によって誘拐されたと地味でおとなしい女子高生との奇妙な生活が始まる…
誘拐中年男と女子高生しほとの犯罪なのに、悲しい恋だった……

<感想>

禁飼育は、当初は男性向けの作品を作成していたのですが、何本かのフリーソフトを発表後、本作から乙女ゲーを製作して販売することになります。
以後、禁飼育は乙女ゲーばかり製作しますので、本作はサークル的には、転機となった作品といえるのでしょう。

初の乙女ゲーということですが、内容としてはシンプルであり、主人公が中年の男に誘拐されてしまったというものになります。
少女とおっさんの交流を描いた作品であり、主人公が少女であることから、おっさんに萌える作品ともいえます。

本作は正直なところ、作品としての規模等や完成度という観点から考えると、『酷罪を受けるべき者』を下回っていると思います。
ボリュームは少ないし、基本的に読むだけですし、絵も上手くないですしね。

ただ、同人ゲーに求めるのは完成度や総合力ではありません。
完成度や総合力を求めるのであれば、資金豊富なCSゲーをプレイした方が良いに決まっています。
お金をかけたCSゲーがあるにもかかわらず、私が同人ゲーをプレイするのは、そのクリエイターならではの他では得られない尖った刺激を得ることができる場合があるからです。
私は、本作より前の禁飼育作品については、あまり好意的ではありませんが、その最たる理由は、禁飼育ならではの要素をあまり感じられなかったからです。

本作の場合、確かに完成度や総合力は高くはないでしょうし、プレイしていて、格別に面白いとまでは思えませんでした。
しかし、本作をプレイすることで、禁飼育らしさというか、禁飼育の向かうべき方向性が見えてきたように思いました。
この方向性を研ぎ澄ませば、いつか良い作品も出るだろうと思っていたところ、実際に禁飼育は自身の長所を洗練させていき、作品ごとに成長していくこととなります。
そういう意味では、本作は、サークルの方向性を決めた原点といえるのでしょう。
ガンダムでたとえるなら、旧ザクってところでしょうか。

<評価>

総合では佳作とします。

個人的には、まだこの作品までは、あまり面白いとも思えていませんが、他にはない方向性を示したということで、C-相当と最初は考えました。
ただ、後の禁飼育作品らしさは、この作品から見てとれますので、資料的な価値、原点的な価値を再評価し、Cとしておきます。

未プレイの人にお勧めするかとなると、少し微妙なところもあり、この後の作品からでも良いような気もしますが、サークルのファンであれば、やってみる価値はあると思いますね。

ランク:C(佳作)

Last Updated on 2026-09-22 by katan

コメント

タイトルとURLをコピーしました