ロストカラーズ

2004

『ロストカラーズ』2004年にWIN用として、自転車創業から発売されました。

個人的には、自転車創業の作品の中で、最も好きな作品になりますね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
色の無い世界「ロストカラーズ」。
主人公レアルはそこで色のある人間『カラーズ』を殺す事を生業としていた。
しかしある時自分自身がカラーズとなり、追う立場から追われる立場となってしまう。
レアルは自らにかけられた災厄を取り除く為、色のある世界を往復しながら、世界の謎を解いてゆく事になる。

<感想>

頭を使うADVって、めっきり減りましたよね。
そもそも、ADVと呼べる作品自体、もうほとんど絶滅してる気がします。

もちろん、広義の意味では、アダルトゲームを中心に数多くありますよ。
でも、自分は以前述べました。
ノベルゲーとADVは構造からして違うんだよと。
今のアダルトゲームはノベルか、或いはADVのレイアウトを利用したノベルのどっちかなんですよね。
だからアダルトゲームをみてみても、近年では本来のADVと呼べるものは数えるほどしかないわけです。
もう、絶滅危惧種もいいところなんですよ。

そうした状況下にあって、『ロストカラーズ』を発売した自転車創業は、数少ないADVを作り続けているブランドなのです。

面白い事に、画面のレイアウトはノベルゲーなんですよね。
だから画面を見ただけの人はきっとノベルゲーと思うでしょう。
私も、普段は面倒くさいのと、実際の構造からも、ノベルゲーとして紹介していますし。
でも、プレイすれば分かる筈。
ああ~、このプレイ感覚は、昔のADVと同じだなってね。

昔のADVと言っても、ただ単にコマンド選択式ということではありません。
くどいかもしれませんが、本作の基礎システムはノベルスタイルですからね。
ここで言いたいのは、本作はノベルゲーの構造を採っていながら、80年代のコマンド入力式ADVや海外のADVのように、頭を使うという意味です。

最近の読むだけのADVにはついてけないよ、昔のADVは面白かったな~って思っているような古参のADVファンの方々。
もし自転車創業のゲームをまだやっていないならば、ぜひともやってみる事をオススメ致します。
きっと昔感じた熱い感覚を、懐かしさと共に思い出すはずですから。

ここから少し、具体的な内容に入っていきます。
自転車創業の作品には、どれもANOSと呼ばれるシステムがあります。
これは簡単に言うと、『YU-NO』のADMSに近いもので、過去の任意の場所に巻き戻すことができるというものです。
このANOSも、ロスカラで3回目。
段々と洗練されてきてます。
言葉を記憶して、それを利用するなど、単なるADMSの模倣から逸脱した、独自の進化を遂げているのです。
だから、そこに本作ならではの個性を見出すことができるわけですね。
小難しいことは抜きにしても、『YU-NO』でADMSにはまり、またあんなシステムで歯応えのある作品が遊びたいって人には絶対にオススメかと思いますね。

また、本作の画面は基本的に白黒です。
でも、これは決して手抜きではありません。
物語上の世界設定で、色のない白黒の世界となってるだけですから。
そして、こうした世界の理由は、ゲームのラストで解明されます。
この世界観が、とても雰囲気があって好きでしたね。
数ある自転車創業の中で、本作を一押しする理由の1つがそれですから。

ただ、私は本作の世界観やストーリーが好きですが、もしあなたが、最後はヒロインとくっついてめでたしめでたしじゃなきゃ駄目な人であるならば、少し注意が必要かもしれませんね。
そこだけ、念のため指摘しておきます。
まぁ、古くからのADVファンとかなら気にしない人が多いかなと思いますが、本作発売時って、自分の好みでないと文句を言い出す人が増えてきた時期だったものですから。

加えて、本作以前の自転車創業のゲームは、他と変わらない普通の値段だったのです。
でも、このロスカラは、最初から2800円のロープライスでした。
これまでの自転車創業の作品は、個性は十分にあったものの、ゲームのボリューム自体は決して多くはありませんでした。
そのため、フルプライスだと、どうしてもコストパフォーマンスが悪くも思えました。
しかし、本作が最初から2800円になった事で、その問題も解消されました。
むしろ、おつりがくる位です。

<評価>

総合でも十分名作といえるでしょう。

低価格で、他のゲームにはない個性や独自性を体験できる。
こうしたゲームはそうはないですよ。
ぜひともやってもらいたいです。
本来のADVを普及させる意味でもね。

ランク:A(名作)


Last Updated on 2026-01-19 by katan

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