1room -家出少女-

2018

『1room -家出少女-』は2018年にWIN用として、Akari Blast!から発売されました。

JKとの同棲生活を描いた作品になります。

<概要>

ゲームジャンルは、ADVになります。
公式ではSLGと書いてありますが、SLGではありません。
シミュレーターとは言えなくもないので、シミュレーターと言うのはありだと思いますが、伝統的な分類に従うならば、画面クリックとコマンド選択を併せたADVといえます。

あらすじ・・・
仕事に忙殺され、疲れ果てていたあなたは深夜のプラットホームで一人の少女に声をかけられました。
彼女は泊めてくれればあなたのことを癒やしてあげると言い、実際に甲斐甲斐しく尽くしてくれることでしょう。
避妊さえすればエッチなことも許してくれます。
部屋の中では何をするのもあなたの自由。
彼女とどう過ごし、どういった関係を築いていくのか……
全てはあなた次第です。

<感想>

まずはじめに、本作は、上記のとおり、家出した少女と主人公が一緒に生活するという作品です。
具体的には、何をするかをコマンドで選び、会話をしたければ会話を選択し、直接触れたければ、マウスでおさわりすることもできます。
様々な触れあいを通し、時にはアイテムを使ったりして、彼女との生活を楽しむ作品なのです。

以上のような構造ですので、逆に明確なストーリーらしきものは特にありません。
したがって、いわゆるシナリオ重視派であるとか、読み応えのあるストーリーだけを求めるような人だと、全く楽しめない可能性はあります。
ノベルゲーとはジャンルが違うのだということは、事前に把握しておく必要があります。

本作のように、一人のヒロインとのふれあいを描く作品は、90年代中盤から後半にかけては、わりとあったんですけどね。
ゼロ年代に入り、ほとんど見かけなくなったわけでして。
今でも商業エロゲではほとんど見かけないのですが、最近は同人ゲーで少しずつ増えてきた感があります。

ゼロ年代以降、ゲームデザインを軽視するブランドが増えましたが、ジャンルありきなのではなく、何を作りたいかによって、ゲームデザインも変わって然るべきです。
濃密なストーリーを読ませたいのであれば、1本道ノベルゲーでもありでしょう。
しかし、近年増えている、ヒロインとの交流を中心とした、いわゆるキャラゲーについては、ノベルゲーよりも、本作のような構造の方が向いていると思います。

本作は、特に画期的であるとか斬新な要素とかはありませんが、それでもクリエイターの表現したいものがはっきりとしており、そのために必要な設計がなされているのは確かであり、その点は好印象ですし、評価されて然るべきでしょう。

<評価>

総合では良作としておきます。

キャラも可愛かったですし、価格も考慮したうえで、長所部分だけであれば、もうワンランク上でも良いかもですね。
個人的には、少しテンポが悪く感じたというか、間延びして感じられた部分があったので、それでやや辛口になっています。
その辺が気にならない人であれば、もっと高い評価になると思います。
いずれにしろ良質な作品ですので、ヒロインのキャラデザが気に入った人で、ヒロインとのイチャイチャ生活を楽しみたいのであれば、十分満足できる作品だと思いますね。
次回作でもう少しゲーム作りに慣れてくれば、もっと良い作品も出てくると思いますので、今後にも期待したいところです。

ランク:B-(良作)


Last Updated on 2024-08-13 by katan

コメント

タイトルとURLをコピーしました