『バーチャコール3』は、1997年にWIN用として、フェアリーテールから発売されました。
シリーズ3作目にして、最後の作品となります。
<総論>
PC98時代のアイデス作品には好きな物が多いのですが、その中で、実は比較的苦手としていたシリーズがバーチャコールシリーズでした。
・・・と書くと、あれ?お前、前作のVC2を名作って書いてなかったかと、不思議に思う人もいるかもしれません。
確かに、今現在はVC2は名作と思っているのですが、
発売から十年以上経って、いろんな角度から考えなおすことで、あれは恋愛ナンパゲーに対しての一つの答えであると、そう再評価したからの結果でして。
だから発売当時は、あまり良い印象を持っていなかったのです。
WIN以降に入って来た人だと、いきなり3と言われても知らんと思うでしょうが、PC98時代のVCシリーズは、95年当時は『同級生2』と並び、恋愛ゲームの名作として高い評価を得ていましたからね。
当時1や2が好きだった人も多くいましたし、その人たちは、この3にも期待していたでしょう。
しかし、上記の理由もあり個人的には、この3には当初興味がありませんでした。
そのため、プレイしたのも、大分後になってからとなります。
<感想>
本作は、テレビ電話を用いた恋愛モノであり、女の子との会話がゲームの中心となります。
基本的な流れは、前作までと同じといえます。
ただ、前作がその時代に求められていたものについて、上手くマッチした形で突き詰めた作品だったのに対し、本作にはそうした理念のようなものが欠けていたのかなと。
まぁ、小難しいこと抜きに楽しめれば良いのですけどね。
実際、WIN用になって、使用できる色数が増えたことでCGが綺麗になり、当時としてはまだ珍しい音声が付いたことで、前作からの進化もあることは間違いないですし。
しかし、他方で、複数原画を採用しつつも、全然統一性がないことから、種族すら異なるかのような印象を受けてしまいましたし、肝心のキャラの魅力も薄れた印象を受けました。
この手の作品では、この点は非常に大きいかと思います。
それに、登場するキャラは多いのですが、半数が攻略不可だったりするので、これにはガッカリした人も多かったでしょうね。
<評価>
総合では佳作としておきます。
前作より進化している部分もあるのですが、全体としてはインパクトが弱くなったのかなと。
それにしても、このシリーズの製作陣が今作るとしたら、どういうものになるのか、それはちょっと見てみたかったものですね。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2024-12-11 by katan
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