『鉄と裸』は2016年にWIN用として、つるみくから発売されました。
発想自体は凄く良かったと思うのですけどね・・・
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
遥か昔、狂気の実験を行おうとしていた一人の大魔導師がいた。
地上に住まうあらゆる生物の壁を取っ払い、性欲を増大させて異種交配を促進させ、新たな生態系を生み出そうという計画である。
計画に気づいた人々はあらゆる国・種族の垣根を越えて大魔導師討伐隊を編成、戦いを挑んだ。
後に【封印戦争】と呼ばれた長い戦いの末、大魔導師は追い詰められ、滅ぼすことはできなかったため力の源である魔甲冑と別々に封印された。
魔甲冑の封印の維持には穢れなき聖女の力が不可欠であり、人々は封印の地に女性だけの聖王国を建国することで対応した。
───そして、建国から860年。庇護を条件に付近の都市から男子の子種をもらうことで生き長らえてきた聖王国は、近年力をつけてきた北の蛮族や女ばかりの国家体制が気に入らない宗教国家との激しい攻防を繰り返していた。
<感想>
つるみくのファンタジー作品ということで、一体どういう作品になるのかという期待もありましたが、それよりも何よりも、まずは甲冑娘なのでしょう。
全裸に頭だけ甲冑という姿がとても新鮮かつ衝撃的であり、これをどのようにストーリーやエロに活かせるのかと、発売前には大いに期待したものでした。
ただ、結論から言ってしまうと、見掛け倒しだったのかなと。
Hシーンの数自体は多いものの、その中で全裸に甲冑というシチュは、それこそサンプルにあるのだけみたいな感じで、非常に数が少なかったですから。
だからもし、このシチュだけが目当てで検討しているのならば、見送った方が賢明と言えるでしょう。
せっかくの面白いアイデアだったのですから、このシチュを徹底的に掘り下げただけでも、非常に面白い作品になったでしょうに。
本当に残念でした。
っていうか、一体何考えて、こんな中途半端な方向性にしたんだか・・・
また、ファンタジーであることも活かしきれておらず、結局のところ、良くも悪くも、いつものつるみく作品で終わったという印象でした。
さて、本作は、主人公が正体を隠して王国の女性らに近付き、信頼を得て取り入ったところで、襲って調教するというのが、基本的な流れになります。
まず、このターゲットとなる女性に取り入る過程に関しては、とても考えられていて良くできていたと思いますし、読んでいて非常に面白かったです。
しかしながら、問題はその後にありまして。
いざ主人公が正体を明かしてヒロインを調教するシーンになると、どのキャラに対しても単調かつ強引な方法ばかりとなってしまいます。
おい、こんな方法で大丈夫なんだったら、最初から無理やりでも大丈夫だったんじゃねと思ってしまいますし、そうなると、それまでの調教に入るまでの面白かった流れすらも、台無しになってしまいます。
<評価>
竜頭蛇尾というのかな、決して悪い作品ではないのだけれど、ゲーム序盤プレイ時のワクワク感が、終盤ではガッカリな気持ちに変わってしまった作品でした。
結局はいつものつるみくと何ら変わりのない作品であり、つるみく作品を未プレイの人であれば、それなりに楽しめるようにも思うのですが、つるみく作品をプレイしたことのある人だと、あえてやるまでもないのかなと。
そのため、総合では凡作としておきます。
面白くなる可能性を秘めていたし、部分的にはその片鱗も見せていただけに、何とも勿体ない作品でした。
ランク:D-(凡作)
Last Updated on 2024-08-21 by katan
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