『Oh! きつねさま』は1996年にPC98用として、きゅろっとから発売されました。
ロリなキツネ娘は好きですか?
<概要>
本作は、きゅろっとのデビュー作になります。
もっとも、きゅろっともビジュアルアーツ系のブランドなので、ビジュアルアーツのロリ部門って捉え方でも構わないのでしょう。
作品自体は3作しか出ていないのですが、傾向としてはロリに特化したブランドであり、一般的な代表作のイメージも、おそらく『Oh! きつねさま』になると思います。
<ゲームデザイン>
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
必要に応じてコマンド数が変動するタイプになります。
考えてコマンドを選ぶというのではなく、全てのテキストを読んでもらうために、最初からあえて総当りを前提にしたような作りでした。
コマンド数が全体的に少ないこともあり、プレイ感覚もノベルに近く、ゲームとしての面白さも放棄している代わりに、ストレスも少なくなっているわけで、いずれにしろノベルとの中間的な構造とも言えるでしょう。
途中までは一本道なのですが、終盤に選択肢がまとまって存在し、そこで幾つかのENDに分岐します。
<感想>
ヒロインは、きつね神見習いの「写乱」。
新米教師である主人公はある日、写乱と出会います。
写乱が一人前になるには恋愛を成就しなければならないことから、一年間に及ぶ主人公と写乱の同棲生活が始まります。
というわけで、主人公とヒロインの同棲生活、つまりいちゃいちゃがベースとなりますので、ヒロインをどれだけ好きになれるかで大分印象が変わるのかなと。
いちゃラブ系の作品はゼロ年代後半以降の近年は増えていますし、他方でその前のゼロ年代前半は一時期減っていたように思います。
いちゃラブという言葉自体は使われていなかったかもしれませんが、90年代半ばには、ヒロインとの同棲生活を描いた作品も結構ありましたし、そういう作品のやっていることはヒロインとのいちゃラブなんですよね。
今のいちゃラブものを遡るならば、こういう同棲ものに辿り着くように思います。
ライターは『好き好き大好き』や『妻しぼり』のTAMAMIさんなので、テキスト面では大抵の人は問題なく楽しめるでしょう。
発売後、しばらく経ってからプレイしたのですが、評判が高かったのも頷けるほどに写乱が可愛かったです。
<グラフィック>
この写乱の可愛さを存分に引き出していたのが、やっぱりグラフィックなのでしょうね。
原画はきゃろらいんようこさんで、当時のロリ系の原画としては高い人気を有していた方でした。
あとは好みの問題なのでしょう。
発売時の私は人外に興味がなかったものの、逆にケモノ娘が好きって人もいるでしょうし、実際当時はそういう人も多かったですしね。
それに加えて、ロリ~な可愛い絵ですから。
ケモノ娘+ロリがストライクゾーンのど真ん中って人には、最高の作品にもなりえたでしょう。
<評価>
個人的にはケモノ娘だからどうこうと言う特別な思い入れもないので、良作としておきます。
しかしケモノ娘+ロリが好きな人であれば名作にもなりうるでしょうし、この手の属性が苦手なら評価は当然下がるでしょう。
その辺は完全に好み次第です。
ただ、ふと思うんですよね。
この作品って、当時は結構話題になったと思います。
それなのに、ジャンルが廃れることにより、ほとんど語られなくなりました。
まぁ最近はモンムスやいちゃラブがそれぞれプチブームになってますし、そうなると本作みたいな両方を融合したパターンも、少しは増えてくるかもしれませんけどね。
ケモノ娘とロリが最高って人だらけになるのも、それはそれで日本終わってるなとか思ったりもしますが、普通の女子高生ばっかの市場って面白みがないですよね。
少なくともこういうロリなケモノ娘が普通にいる市場の方が、アングラな市場としては健全じゃないのかなって思うのですよ。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-11-21 by katan
コメント