『果てしなく青い、この空の下で・・・。』は2000年にWIN用として、TOPCATから発売されました。
夏と田舎を象徴する作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
始まりは僕達の学園の終焉、現実は幻想と紙一重…。
間もなく閉鎖を迎える学園。生徒数は俺を含めて5人だけ。
しかも俺以外は全員が女生徒。最後の一年、皆はどう過ごすのだろう?
幼い時からずっと一緒に遊んできた女の子達も、来年にはそれぞれ離れ離れになってしまう。
見上げれば果てしなく青い空が俺を包み込むように広がっていた。
<感想>
個人的に、2000年というのは空のイメージが強いわけでして。
『AIR』とか『FF9』とか『エターナルアルカディア』とかがありますので。
そうした空を連想させるゲームの先陣を切った作品が、この『果てしなく青い、この空の下で・・・。』でした。
季節は夏、舞台は田舎、物語のジャンルは伝奇。
これだけでも惹かれるものがあります。
また、個々の要素を見ていくと、ハッピーなルートもあればバッドなルートもあるわけで、凌辱やら露出やらもあり他にもいろんな属性に対応しています。
しかも、グラフィックもかなり好みでした。
何かもう、私の好みそうなものばかりが集められた感じです。
だからこそ発売日に即刻買ったわけだし、期待値も非常に高かったわけです。
それで世間での評判通りの感想を抱ければ、私も嬉しかったんですけどね。。。
世の中、なかなかうまくいかないものです。
確かに、個々の要素はそれなりに良く出来ているのかもしれません。
しかし、先が読めちゃうんですよね。
全てが予想の範囲内で終わっちゃうノベルというのはつまらないもので、本作とてそれは同じことです。
もっとも、想定の範囲内であっても、盛り上がる要素があったりメリハリがあれば、いわゆる「お約束」としてそれなりに楽しめるものです。
お約束といわれるものなんかは、分かっていても楽しめるわけですからね。
しかし、本作は淡々としているわけで、こうなってくると、とてもじゃないけど楽しめません。
それでいて部分的に不足しているものだから、好きな要素ばかりなはずなのにイマイチ楽しめませんでした。
表面的な属性や要素は好きなのですが、もっと本質的な部分で、つまり先が読めやすくかつ起伏に乏しいという展開が、私に合わなかったのでしょう。
初心者向けとしては良いけれど、どこか中途半端な感じが否めないというのが、物語に対する感想となりますかね。
とはいえ、たかみちさんの絵は好きでしたので、元は取れたと思います。
少し癖のある絵柄で万人向けではないのかもしれませんが、一度味わい深いと思うとどんどん惹かれていく絵なんですよね。
キャラというより、構図全体が好きなのでしょう。
そのため、総合的には佳作と判断しておきたいと思います。
ちなみに、私の印象ではありますが、本作はアダルトゲーム歴の浅い内の方が楽しめるような気がします。
このゲームの購入を検討しているならば、後回しにしないでできるだけ早くプレイした方が良いように思いますね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2025-01-17 by katan
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