終わる世界とバースデイ

2012

『終わる世界とバースデイ』は2012年にWIN用として、コットンソフトから発売されました。

逆さまに落下する女の子のデコがツボだったのですよ。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・2012.9.29 世界が終わる――
夏も終わりを告げようとする9月。
その噂は主にインターネットを通じて、世界中でまことしやかにささやかれていた。
もちろん、そんな噂を鵜呑みにしている人間はほとんどいない。
しかし信じずとも、密かに不安と期待を抱いている人間は大勢いた。
「その日に何かが起こるのではないか」という、漠然とした不安と期待を。
主人公は、そんな噂には一切興味のない方だった。
彼にとって大事なのは、死んだ親友の妹を守ることだけ…
彼のことを死んだ兄だと思い込んでいる、かりそめの妹を。
だが予備校で知り合った同級生に相談され、なりゆきで「9.29対策協議会」という非公式サークルを作ることになる。
そのサークルの目的は、今ネットで話題の「世界が終わる」という噂が真実か否か、
みんなで検討して対策を練ろうというものだった。
2012年9月29日まで、あと*日。
その日は死んだ親友の命日であり、“妹”の誕生日でもあった――

<感想>

ねこねこソフトの作品が薄っぺらく感じて楽しめない、及びコットンソフトの過去作である『レコンキスタ』が楽しめなかった、などの理由から最初はスルー予定だったのですが、ブランド内でも最も評判が良さそうでしたからね。
そして何よりも、逆さまに落下する女の子のデコが妙に印象的でして。
決め手となったのは、デコなんですよね。
まぁ、プレイしてみると、特別可愛いってほどでもなく、むしろ髪が少し野暮ったく感じたくらいなのですが。
むしろ、もうずっと逆さまのままデコを出していて欲しいなとw

ストーリーは仮想現実を用いたループものであり、初めてプレイするようなユーザーには絶賛されやすい一方で、いろいろプレイしてきたユーザーには既視感の方が強くなり楽しみきれない、或いは過去の同系統に及ばないと思われやすいジャンルですね。

余談ですが、こういうのは初心者であるほど強烈にはまりやすいですし、そうなると出来るだけプレイヤーの年齢を下げるべきであり、アダルトゲームで出すよりも、ゲーム機で出した方が良い評判を得やすいと思うわけでして。
本作はエロも薄いですし、だったらアダルトゲームではなく、ゲーム機で出せばもっと話題になったろうになと思ったりも。

さて、似たような題材を何度か見てきた者的には、もう内容で衝撃を受けるということはなくなるので、むしろ見せ方に関心が移っていきます。
同じような内容であっても、見せ方次第で印象は変わりますから。

ただ、本作は、後半で設定だの仕様だのって感じで畳みかけられ、もう何でもありみたいに思えてしまい、見せ方という点でも良くなかったと思います。

ところで、上記のようにこの手の作品は、同系統の作品をプレイした人ほど楽しめなくなりやすいわけで、過去の同系統の作品を経験した人に中には、自分にとっての名作より劣ると感じた人もいるでしょう。
問題なのは、その自分にとっての名作というのも、更に古いユーザーからすればまた別の作品の焼き直しにしか見えないわけで、読み物である限りは自分が最初に触れた作品が良く見えるという、同じ問題に直面するのでしょう。
だから私の場合、例えばゼロ年代前半のループものなどで今では名作扱いされるものでも、酷評する場合が何度かありましたし。

本作も読み物である点は同じなのだけれど、mixiを真似たSNSが作中に登場し、ゲームシステムとして用いられています。
その点では純粋な読み物系ノベルとは異なりますし、現代的にアレンジした姿勢も好印象で、過去の作品と単純には比較できないのだよとの印象も抱かせます。
システム自体は改善の余地も多いですし、そのため必ずしも効果的とも言えないのかもしれませんが、それでも個人的には単純なノベルよりは良かったと思いますね。

<評価>

もし同じ内容で純粋なノベルであったならば、凡作と考えたかもしれませんね。
しかしSNSの要素をゲーム内に織り込んだ点は良かったですし、その点も考慮して総合では佳作としておきます。

ランク:C-(佳作)


終わる世界とバースデイ
終わる世界とバースデイ[初回版]

Last Updated on 2024-12-02 by katan

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