マーシャルエイジ

1992

『マーシャルエイジ』は1992年にPC98用として、天津堂から発売されました。

「天津堂塗り」で有名になった天津堂のデビュー作であり、代表作でした。

<概要>

島一つを丸ごとキャンパスフィールドとして持つ、史上最大の女子校「優愛女子総合学園」!!
今、この学園では生徒会長の座をめぐって、壮絶な女の闘いが繰り広げられていた。
あなたは主人公「嵩科雅人」となり、単身この女の園に乗り込んでゆく。
立ち向かう女の子との戦闘に勝ち進み、かつ制覇しながら、この荒廃した学園を救うのだ!!

ゲームジャンルは、コマンド選択式のADVにバトルが加わったものになります。

<グラフィック>

職人さんが年々減っていくであろうと思われるドット絵。
現在ではどうしても地味にみえてしまうかもしれませんが、見れば見るほど味わい深いですよね。

人の肌とかを拡大してみると解ります。
肌のはずなのに、1点だけ緑色が使われていたり。
いや、人に緑色は絶対に変だろって思iい、少しいじって元のサイズに戻すと、酷い絵に成り下がってしまいます。
1点で見ると、決してありえないはずの色が、全体で見る場合には必須の色になってるんですよね。
その絵を成り立たせるためには、そこはその色しかありえないのです。
絵心の無い私にはとても出来ない芸当です。
本当にドット絵時代の絵師は、職人だったのだと思います。

さて、そのドット絵ですが、ある意味一番難しいのは人の肌の質感を出す事でしょう。
そしてその分野にかけては右に出るものが無い程に、圧倒的に優れていたブランドが天津堂でした。

当時「天津堂塗り」と呼ばれていた同社の塗りは、人肌の質感に関しては抜群の出来をほこっていました。
この点に関しては16色を極めたと言っても過言で無いでしょう。
その天津堂のデビュー作が、この『マーシャルエイジ』だったのです。

なお、参考までに私も画像を上げる場合がありますが、保存方法にこだわりはないので、画質は適当になっています。
ここの画像は、雰囲気を掴むための参考程度に考えて下さい。

<ゲームデザイン>

上記のとおりシステムの基本はコマンド選択式のADVでしたが、ちょっとしたミニゲームもあって飽きさせない作りでした。

このミニゲームが単なる時間稼ぎだったらかえってしらけるところですが、主人公の設定ときちんとマッチしていて必然性がありましたからね、
そこら辺もGOODでした。

<感想>

本作は、拳法の達人で家出中の主人公が、街で優愛女子総合学園の女学長に声をかけられ、学園内の抗争をとめて欲しいと依頼されます。
学園紛争に巻き込まれた主人公は、各部の部長らと対決することで(勝てば当然ご褒美)、学園の紛争解決を図ることになります。

部長さんたちは何人いましたかね~
塗りが奇麗なだけでなく、キャラデザ自体可愛かったですしね。
その女の子たちが次々出てくるわけですから、攻略意欲も増すっていうもんですよね。

部活ということで、皆それぞれに部のユニフォームを着てたりもします。
なので、コスプレ好きにもいけるでしょう。

個人的な好みなんですけどね、1人、アニメのYAWARAちゃんそっくりの女の子がいまして。
それだけでもポイントは大きかったですね。

<評価>

基本は良質のADV。
そこに業界屈指の天津堂塗りが加わってくるわけです。
そのため、総合でも名作といえるでしょう。

ドット絵の、特に人肌の質感なんかに興味のある人には、本作はぜひとも見てもらいたいものですね。

ランク:A-(名作)


PC-9801 3.5インチソフト マーシャルエイジ

Last Updated on 2024-08-29 by katan

コメント

  1. SECRET: 0
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    女性の肌補正に使われる「緑」色。
    ファンデーションの下に使います。
    その効果かな?

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    >>やまねさん
    緑は1例であって、いろんな色が使われていますからね。
    どうなんでしょうね?
    理屈があってやってるのか、職人のセンスでそうなったのか。
    絵心のない私にはよくわからないです。

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