魔淫の宴

1998

『魔淫の宴』は1998年にWIN用として、BLACK PACKAGE TRYから発売されました。

BLACK PACKAGE TRYとしては最初の作品となりますね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

まずは簡単なあらすじから。
主人公は同僚のある男に嫉妬しています。
というのも、自分より高い地位を掴んだ上に、以前から狙っていた宮舞千鶴をも妻に迎えたからです。
幸せの絶頂にある同僚への憎悪と嫉妬は日増しに高まり、遂には千鶴の妹・園内恵理を誘拐し、それをネタに千鶴を脅迫し、姉妹二人に監禁調教を始める…といった感じです。
つまり、いわゆる寝取り(NTL)ものになるわけですね。

<感想>

さて、まずはストーリーから入っていきますが、寝取りものとして特別奇抜なところはないのですが、まるで官能小説でも読んでいるかのような濃厚さで、とても良かったと思います。
そもそも本作は、ニュアンス的には、官能小説に音と絵がついたものを想像すれば早いでしょうね。
寝取りもの自体、層の薄いジャンルということもありますが、その中ではかなり優秀な方ではないでしょうか。

そうなると今度はその音と絵が気になるわけですが、オリジナル版には音声は入っていませんでした。
後に音声を追加したリニューアル版が出ていますし、ダウンロード版も音声が入っています。
そのため、今プレイして楽しめるかという観点で話すならば、ダウンロード版がオススメでしょうね。
最初から音声が入っていれば名作たりえただけに、ちょっと勿体無かったように思います。

グラフィックは緻密なのに濃いという、ある種独特な雰囲気を漂わせています。
そのため、合わない人もいるのではないかとも思いますが、雰囲気にもマッチしていましたし、ムッチリと肉感的な絵柄がエロさを増していて、そういう意味では良かったように思います。

ただ、本作は縦書きの全画面に文章が表示されるタイプでした。
つまり、絵の上を文章で覆ってしまうわけですね。
こういう抜きゲーっぽいのは絵を常に表示していて欲しいわけで、これはどうにも使い勝手が悪かったです。
まだリニューアル版のように音声があれば違うのでしょうが、音声なしで文章が覆うタイプの抜きゲーという組み合わせは、本当に相性が悪いです。
せっかくの絵の良さを消してしまうようで、少し残念でしたね。

システムは普通のノベル系のADVになります。
上記のように縦書きで全画面に表示されます。
それと選択肢で選んだ結果がチャートに表示されますし、枝分かれタイプなので攻略は楽でした。
下手に悩ませるより、こういう配慮があるのは嬉しいものですね。

<評価>

総合的には良作ってところでしょうか。
テキストやグラフィックなど良い部分もあるのですが、それらの良さを微妙に打ち消す要素もあったりで、
もう1つパンチに欠ける感じでしたから。
最初から音声入りを出していれば、また違った評価にもなりえたかもしれないだけに、何とも惜しい作品でもありました。

まぁ、全体としては良作止まりではあるのですが、NTLという属性の中では優秀な作品ですし、属性的には名作とは言えるでしょう。
そういうわけで、NTL好きにはお薦めの1本と言えるのではないでしょうか。

ランク:B(良作)


ダウンロード版
魔淫の宴 DL

Last Updated on 2024-12-25 by katan

コメント

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    憶えてますよ、懐かしいなあ。
    この作品でこのメーカーを初めて知りました。
    でもなあ...良かったのは「白き天使達の輪舞」くらいまでで、あとはちょっと。
    悪い意味で荒唐無稽が酷くなってしまい、設定はおろか責め口までもあり得ないようなものが連発され、ついていけなくなりましたね。
    キャラデザインもやたら爆乳みたいのが増えて身体バランスがめちゃくちゃなのが増えて、最近ではここのソフトは全然買ってませんね...

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    絵が良いと思えたのは『妖淫の館』くらいまでですかね~
    シナリオ的にはその後もしばらくは評判の良いのもあったみたいですけれど、私もプレイしたのはゼロ年代前半までですね。
    一時は期待したブランドだったのですが、最近は興味がなくなってしまいました。
    > 悪い意味で荒唐無稽が酷くなってしまい、設定はおろか責め口までもあり得ないようなものが連発され、ついていけなくなりましたね。
    > キャラデザインもやたら爆乳みたいのが増えて身体バランスがめちゃくちゃなのが増えて、最近ではここのソフトは全然買ってませんね...
    同感です。
    こういうのが好きな人もいるのかもしれませんが、個人的には次第に楽しめなくなっていった感じですね。

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