『風雨来記4』は2021年にPS4及びSwitch用として、日本一ソフトウェアから発売されました。
シリーズ第4弾であり、今度の舞台は岐阜になります。
グラフィックの進化が素晴らしかったですね。
<概要>
ゲームジャンルはADVになります。
キミの知らない、日本の真ん中へ
今作の舞台は・・・岐阜
これまで北海道と沖縄、それぞれ日本の東西南北端を舞台に旅を繰り広げてきた『風雨来記』シリーズ。
今作『風雨来記4』では、日本の真ん中「岐阜」を舞台に新たな旅が始まります。
みなさんがまだ知らない、見たことない岐阜を発見しましょう。
360度カメラで撮影されたリアルなツーリングを体験
“バイク旅”が大幅にパワーアップ!
今作は360度カメラで撮影されたリアルな映像で圧倒的な臨場感を演出。
実際の走行では危険な脇見運転も、ゲーム内でなら問題ありません。
周囲の風景を心ゆくまで堪能しながら岐阜の地を走ることができます。
シリーズ最大規模のディテールを追求
360度映像もさることながら、現実の様々なメーカー・メディアご協力のもと、シリーズ最大規模のリアルな世界を演出。
過去シリーズより大幅にディティールが向上しており、現実世界を旅しているような感覚でお楽しみいただけます。
旅先での出会いと別れ
『風雨来記』シリーズ恒例である、ヒロインも旅先で登場します。
「コタチユウ」キャラクターデザインの3人のヒロインが旅先をさらに彩り、旅先での出会いや別れの物語を楽しめます。
あらすじ・・・あなたは中堅ルポライター。
岐阜新聞社の誘いを受け、雑誌社対抗の記事コンペ「のひコン」に参加するため岐阜の地を踏む。
期間は4週間。県内をバイクで旅して巡り、取材・撮影し、記事を作成。
その出来栄えでコンペ上位を目指す。どのように岐阜を旅するか。
そして何を発見し、発信してゆくか??すべてはあなた次第。
<感想>
風雨来記シリーズの基本的な魅力については、既に1と2で語っていますので、このシリーズを知らない人は、まずはそちらを見てください。
初代『風雨来記』は2001年の発売でしたが、原点となるのは、1997年に発売された『みちのく秘湯恋物語』なのでしょう。
私は、『みちのく秘湯恋物語』の頃からFOGのこの路線、すなわち、内容としては旅+恋愛、グラフィックでは実写+二次元の融合という路線が好きで応援していました。
そして『みちのく秘湯恋物語』から旅の要素を強調したのが、『風雨来記』シリーズになります。
3は、舞台が初代と同じ北海道ということや、キャラデザの変更等もあり、私はプレイしていないのでよく分からないのですが、本作はツーリング要素がかなり強化されてきた感じですね。
上記のとおり、本作では、360度カメラで撮影された実写で表示されます。
やっぱり、ぐるりと見渡せるのは最高ですね。
もともと私は、『アトランティス』(1997年)で、360度ぐるりと見渡せるCGに感動したタイプですから、基本的にこういうのが好きなのでしょう。
今は3Dゲーが進化しましたので、360度見渡せること自体、特に珍しくもなくなりました。
しかし、それが実写となってくると、また話がかわってきます。
実際にある風景をぐるりと見渡せるというのは、CGのそれとは全然違った印象を受けます。
このシリーズも進化したのだなと、ちょっと感動してしまいました。
また、実際にはそこに行ってないのに、行った気になれましたし、これだけで個人的には買って良かったです。
まぁ、このシリーズは、もともとマイナーなジャンルですからね。
フライトシミュのようにバイク操作を体験させるわけではないし、他方で、恋愛だけが目的の人だとヒロインに中々会えずやきもきするでしょう。
また、ストーリーを追いかけることしか興味がないようなノベルゲー好きとも、あまり相性は良くないと思います。
したがって、バイクの運転だけとか恋愛だけとか、ストーリーだけとか、何かしらこれだけが目的という人だと、このシリーズは全く楽しめないのでしょう。
そのうえ、本作は舞台が岐阜になります。
岐阜もとても良いところではあるのですが、観光地としての魅力は、一般論としては北海道や沖縄より劣って見えるのは仕方ないでしょう。
そのため、過去作よりも、どうしても地味に映ってしまいます。
だから本作は、必ずしも万人にオススメできるというタイプの作品ではないのですが、同系統の作品がない、オンリーワンの作品であることは間違いありません。
旅をする雰囲気を味わってみたいとか、他にはないオンリーワンな作品がプレイしたいというのであれば、本作は外せない作品に仕上がっているのではないでしょうか。
<評価>
もうこのシリーズをプレイすることもないのかなと思っていただけに、ここまで進化した形でプレイできたのは、本当に嬉しかったです。
個人的な思い入れを除いたとしても、360度カメラで撮影された実写を用いたグラフィックは一見の価値があり、総合でも名作といえるでしょう。
最後に、FOGの魂は日本一ソフトウェアに引き継がれたわけですが、日本一ソフトウェアはミステリー系ADVも作っていますからね。
『みちのく秘湯恋物語』の後継作となるような、旅情サスペンスADVを作ってもらいたいものですね。
Last Updated on 2024-08-07 by katan



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