『フローラル・フローラブ 』は、2016年にWIN用として、SAGA PLANETSから発売されました。
キャラが可愛く、前半はとても楽しい作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
――あの日、俺は天使を見た。
天使(セラフィーン)のような彼女達と恋人になれたら、きっと天国(パライソ)のような毎日が待っている!
もっとも彼、斉須 柾鷹(さいす まさたか)は、天国など自分には縁がないと思い込んでいた。
だが天使の1人から、完全にロックオンされてしまう。
確かに美鳩 夏乃(みはと かの)とは幼馴染だが、学園一の超お嬢様!
そんなに毎日、大好きビーム照射されても、はるかに遠い高嶺の花だ。
その友人、朱鷺坂七緒はモデル並の黒髪美人で、ツンツン天使と呼ばれるほどに素っ気ない。
アーデルハイト・フォン・ベルクシュトラーセは、リアルお姫様!
独唱は天使の歌声と賞賛されるほどだが、いつも気だるげで世話が焼ける。
椿姫 こはねは、敬虔なクリスチャン。天使と呼ぶにふさわしい性格美人で、柾鷹は頭があがらない。
……ん?気付けば、全員と関わりを持ってないか?だがそれも宿命だったのかのかもしれない。
彼にはささやかな秘密があったのだ。目をこらせば、天使の翼が見える。
その心が善なるときは天使が、悪なるときは悪魔の羽根が見えてしまう。
それは幼き日――初めて天使を見たときから、始まっていた。
<感想>
デビュー当時の陵辱系を作っていた頃のサガプラはわりと好きでしたが、その後、あまり好きではなくなりました。
『花咲ワークスプリング!』でOPが良いなと思いプレイしたところ、わりと楽しめたことから、その次の作品である本作にも興味を抱きました。
まぁ、本作のOP自体は、2015年以降のサガプラ作品の中では、一番好きではない作品ではあるので、『花咲ワークスプリング!』があったからこそ、本作をプレイしたといえるでしょうか。
本作は序盤から話が動いていくこともあり、少なくとも各ヒロインの個別ルートまでは、とても楽しくプレイできました。
ただ、本作の構造については疑問が残りましたし、好き嫌いが分かれるように思います。
というのも、本作は、最後にいわゆるグランドルートがあり、シリアスな雰囲気になっていきます。
この時のヒロインが、作中前半での絡みが少ないことから、サブヒロインが実はメインヒロインでした的な、妙な違和感を覚えてしまいます。
本作に対しては、キャラゲーの最後にシナリオゲーを付けた作品とも、シナリオゲーにキャラゲー色を強めた作品とも、どちらとも言えるでしょう。
ただ、キャラゲーとして個別ヒロインのルートを楽しんだ人には、最後のルートは蛇足になりかねません。
他方、ストーリー重視の作品として考えると、話をラストに持っていくうえで、もう少し前半から織り交ぜていけたのではないかと、ストーリーの構成に疑問を持ってしまいます。
また、主人公の能力についての設定も活かしきれておらず、その点もマイナスといえるでしょう。
そのため、プレイ中は楽しかったはずなのに、ラストで何かしっくりこない形で終わってしまい、その点が少し残念でした。
<評価>
途中までの印象としては、これは良作以上だろという感じだったのですが、終わった後に冷静になると、いろいろ疑問に思ってしまうわけで、総合では佳作としておきます。
途中まで良い雰囲気だっただけに、もったいない作品でしたね。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2024-09-08 by katan