『Esの方程式』は1996年にPC98用として、アボガドパワーズから発売されました。
涼崎探偵事務所シリーズの第2弾ということで、前年に発売された『黒の断章』の続編になります。
<概要>
ゲームジャンルはポイント&クリック(P&C)式ADVになります。
あらすじ・・・
草薙(主人公)は、過去、警視庁が興した心理分析官導入計画のプロファイラー候補だったが、現在は涼崎聡の相棒として探偵稼業を営んでいた。
不可思議な猟奇事件(前作『黒の断章』)が解決してから一ヵ月後、草薙のかつての同僚だった山崎聡美と、沢村人志が同時刻に自殺するショッキングな事件が発生した。
その事件を追うことになった草薙と涼崎は、それが草薙にとって忘れることが出来ない三年前の事件とリンクしていることがわかった。
そしてさらに、神と奉り上げられた自閉症の少年・鵺野、雲頭様(ワンズサマ)と云う奇妙な信仰を持つ小さな漁村、その村で11年前に起こった村民九名の虐殺事件へと結び付いて…。
<感想>
続編ですが特に直接つながるというわけでもないため、前作をプレイしないで本作からでも大丈夫かと思います。
とはいえ、主人公をはじめ登場人物は共通しますので、前作をプレイした方が感情移入はしやすいと思いますけどね。
ですので、余力があるのなら前作からのプレイをオススメしておきます。
それにたぶん、多くの人が前作の方が楽しいと感じるでしょうし・・・
むしろ前作をプレイして、なおかつ面白いなと思った人が、本作に手を出すべきなのでしょう。
さて、本作は一応探偵物の体裁はとっていますが、あまり事件の解決を主軸には置いていません。
前作ではクトゥルー神話がモチーフにされており、その雰囲気を楽しむって感じでした。
本作はクトゥルー神話の影響は前作よりは若干影を潜め、伝奇や心理学・量子論といったテーマが中心となります。
ここは個人の好みが大きく影響しますが、私はクトゥルー神話自体は特に好きってわけではありません。
逆に本作で扱う題材の方が好みにモロに該当します。
そういう意味では前作より本作の方が好みなはずなのですが、思ったよりは出来が良くなかったのかなと。
いや、十分に面白くはあったんですけどね。
前作と比較して、前作ほどのキレはなかったと思うのですよ。
期待が大きかっただけに、少々物足りなく感じたってとこでしょうね。
システムはポイント&クリック(P&C)式のADV。
つまり、あちこち画面をクリックしていくタイプのADVですね。
P&C式ということでアダルトゲームでは珍しい部類に入りますが、あまり出来はよくなかったですね。
アイコンが変化しないために、ホットポイント(クリックできる場所)が分かりにくくなっています。
これはP&C式ADVの本場でも、ピクセルハンティングとして嫌われる原因となります。
もっとも、前作で少し反省したのか、本作は会話をしていれば進行することが多く、どこをクリックしていいかわからず進行が止まるってことはなかったです。
これはストレスを感じずに進めることが出来るって言う意味では、プラスに働いたと言えるでしょう。
しかし、ただ易しくしただけなので、ゲーム性自体が上昇したとは言えないでしょうね。
<評価>
トータル的には、面白いことは面白かったです。
続編が出たら間違いなく買うでしょうし。
(ってか、『人工失楽園』は・・・)
ただ、個性的な名作が多い96年にあっては、本作は若干影が薄かったですし、前作より1ランク落ちると考えられることから、総合では良作とします。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-11-17 by katan




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