D.P.S

1989

『D.P.S』は1989年にPC88用として、アリスソフトから発売されました。

オムニバスタイプの作品で、本作に収録されている物語は、現在は『DPS全部』に収録されています。

<概要>

DPSとは「Dream Program System」の略だそうで、カートリッジを替えることで好きな夢を見ることが出来るという、21世紀の新世代体験システムとのこと。

まぁ、理屈はいろいろ付けられていますが、結局のところは複数のシナリオが収録された、いわゆるオムバス形式のコマンド選択式ADVになります。

最近はオムニバス形式というのは見かけなくなりましたが、昔は結構あったんですよね。
一時期は結構流行っていましたし。
いや、でも良く考えたら、共通ルートを頭につけたら、今のノベル系ADVもオムニバス形式のADVも大差ないような気もしますね。

<感想>

さて、オムニバスということで、本作にもショートシナリオが3本含まれています。
本作では、「プリンセスファンタジー」「なんてったって芸能人」、そして「いけない内科検診」の3本でした。

また、1つのシナリオにはバージョンが2つありましたので、全部で6通りのストーリーを楽しめました。

内科検診というのは男の憧れの1つなので、「いけない内科検診」は結構記憶に残っているものの、基本的には1つ1つのシナリオは普通の出来だったかなと思います。

<評価>

作品の内容だけで考えるならば、佳作相当の作品かなとも思います。
しかし、89年はオムニバスが出始めた年でもあり、本作をはじめとしたオムニバス作品のヒットで、90年代半ばまでは、オムニバス作品も結構発売されていたわけでして。
これはこれでアダルトゲームの一つの歴史、流行だと思いますし、その資料的価値も含めて良作扱いにしておきたいと思います。

一時期の私は重厚長大路線を好みましたので、こういうオムニバス系は軽視していたところがありました。
しかし、1本の長いストーリーを求めるのか、短くても数本のストーリーを求めるのかについては、結局は個人の好みの問題になってしまうのでしょう。
今の私は、無駄に長い作品よりも、小粒でも見どころのある作品の方がプレイしたくなってきますが、大作路線に飽きてきたような人にこそ、こういうオムニバス作品をプレイしてもらいたいですね。

ランク:B-(良作)

D.P.S.(DreamProgramSystem) 全部

Last Updated on 2025-05-08 by katan

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