『ChuSinGura46+1 -忠臣蔵46+1-』は2013年にWIN用として、inreから発売されました。
同人サークル「れいんどっぐ」の商業デビュー作になります。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
全5章からなり、同人で発売されていた3作分に音声等を付加し、更に4章と5章を新規に追加したのが本作になります。
商品紹介によるあらすじは以下の通り。
元禄十四年(1701)年三月十四日。
勅使饗応役の任を仰せつかっていた播州赤穂藩主・浅野内匠頭が高家筆頭・吉良上野介を江戸城、松の廊下で斬りつけるという前代未聞の事件が発生した。
その知らせを聞いた五代将軍・徳川綱吉は激怒し、浅野内匠頭を即日、切腹。
浅野家には城地没収、お家断絶を命じる。
一方の吉良には何の御咎めもなかった。
一夜にして三百人の家臣は路頭に迷い、非業の死を遂げる者もいた。
それでも、亡君の仇を討つべく立ち上がった四十六人の浪士たち。そして、謎のタイムスリップで現代から江戸時代の赤穂に来てしまった主人公の深海直刃(ふかみすぐは)。
赤穂浪士の運命に翻弄されつつも、浪士と共に仇討ちへと驀進する様を描いた時代劇ノベルゲーム。
<感想>
ボリュームが結構多いので長く語る人も多いと思うのだけれど、申し訳ないけれど今回はあっさりめで。
タイトルにもあるように、忠臣蔵をモチーフにした作品になります。
史実をベースにしたのが1章で、2章からがオリジナル。
そのため、当然ながら1章はベースがしっかりしているのだけれど、そこにプラスアルファとして加えた設定が邪魔だったり無駄に冗長だったりで、個人的には忠臣蔵の劣化版にしか感じなかったです。
2章からは楽しくなっていくのですが、言い換えれば過去作のリメイクのようなものですからね。
扱いとしては難しくなってしまいます。
とはいえ、これまでも類似のケースではリメイク部分は基本的に除外し、プラスアルファ扱いだったので、今回もそのように扱います。
もっとも、本作で追加された、メインとなるはずの肝心の新しい章が微妙なので、ぶっちゃけ安く手に入るのならば、同人の部分だけでも良かったような。
本作のオリジナル部分が弱いだけに、主に追加部分だけで判断する私の基準だとどうしても低くなってしまいます。
ゲーム性はほとんど皆無。
グラフィックは立ち絵こそ豊富なものの、特に惹かれるものでもなかったのかなと。
そのため、点数を稼ぐとすればストーリーだけに限られてしまいます。
そのストーリーは、途中までは良いとしても、それは史実のアレンジと過去作のリメイクなわけでして。
それで追加した新規分が微妙となると、どうしても点は伸びないです。
何でも最初と最後が肝心と言いますが、本作はその最初と最後が微妙なんですよね。
だから途中は楽しめたはずなのに、序盤はのめり込むまでに時間がかかるし、最後の方も醒めてしまって、どうにも印象の薄いものになってしまいました。
まぁ女の子が一杯登場して、萌える要素に燃える展開が加わり、それでいてボリューム満点の作品ですからね。
今の初心者に受けやすい作品ではあるのだろうなとは思いましたけれど。
基本的にキャラが一杯登場する作品は好きなので、何も考えないでプレイする分にはわりと楽しめるのかなと。
ただ、なまじ歴史を題材にしたために、こねこねと弄繰り回して失敗した作品に見えてしまっただけで。
個人的には完全オリジナルだった方が、素直に楽しめたかもしれませんね。
<評価>
何れにしろ、例えば3章に相当する部分だけを取り出して評価するならば、良作とかもありえるのでしょう。
そもそも、同人部分だけならば、それぞれは十分評価に値します。
或いは最初から最後までが初出であるならば、佳作扱いで良いと思いますし。
もっとも、上記のとおり私は、リメイク部分を除外して新規部分をメインに判断するので、今回の評価というのは4章と5章が中心となります。
そうなると、あえてプレイするまでもなかったのかなとなるので、総合では凡作としておきます。
まぁ、自分が10代の頃にプレイしていれば、もしかしたらもう少し楽しめたかもしれないですけどね。
1章が体験版で配布されていますので、あれが「非常に」楽しめれば、全体でも楽しめる確率は高くなるのでしょう。
もし自分にとってのハズレに当たりたくないのであれば、体験版は必須な作品だと思いますね。
余談ですが、何となく時代の変化を感じたんですよね。
10年前だと、途中がクソつまらなくても最後で盛り上がれば名作と言われやすく、逆に途中まで凄く面白くても最後でこけたら世間での評価が伸びなかったです。
本作はどちらかと言うと後者に属するタイプなので、10年前に発売されたら完全オリジナルだったとしても人気は出なかったでしょう。
当然、逆に今は埋もれているけれど、これ10年前なら人気出ただろうにと思う作品もありますし。
どちらが良いとは一概に言えないけれど、少なくともゼロ年代前半のユーザーの価値観と、ゼロ年代後半以降のユーザーの価値観そのものが違っているということなのでしょうね。
昔のゲームはとか今のゲームはとか、いろいろ言う人もいると思うのだけれど、範囲を限定して10年前と今とを比べるならば、作品の変化よりユーザーの変化の方が大きいのではと思うのです。
ランク:D(凡作)
Last Updated on 2024-11-07 by katan


