『シャレイドマジック』は1992年にPC98用として、ハート電子から発売されました。
今振り返ると、人間カッスル病から始まるOPが一番楽しかったですねw
<概要>
ゲームジャンルはフィールド移動式ADVになります。
ストーリーを簡単に説明すると、魔女により猫の姿に変えられてしまった主人公が、元の姿に戻るために町の中を奔走するというものになります。
<感想>
鳥類のウイルス性感染症に、ニューカッスル病というのがありますが、主人公の爺さんが人間カッスル病にかかってしまいます。
ゲーム開始時に、いきなりその画面が登場した時には、何だこれとビックリしましたね。
主人公は、爺さんの人間カッスル病の件で一儲けするのですが、その一方で病気は拡大していきまして。
ワクチンを作るために猫が集められることになったものの、今度は猫不足になってしまい、そこで政府も助成金を出すことに。
主人公は今度はネコハンターが金になるということで、免許を取ってネコハンターになります。
そしてネコの情報を元に訪れた街で、ナンパした魔女のシャレイドによりネコにされてしまいます。
そこでシャレイドを見つけて人間に戻してもらわなければというところから、ゲームは始まります。
まぁハート電子の作品ということで、ストーリー自体は薄いんですよね。
たぶん、OPの人間カッスル病云々の辺りが一番のピークかも。
ただ主人公は猫の姿になっていますので、周りのキャラも当然ながら猫として扱うわけですね。
そのため女性陣も無防備でして。
覗きものというのが、まだジャンル的に非常に少ない頃でしたからね。
本作を通じて、覗きって良いなと目覚める人もいたかもしれないですね。
さて、本作を今更扱ったのはゲームジャンルに注目したからです。
最近の同人エロゲはRPGが流行っていまして、何でもかんでもRPGにしてしまえという風潮すらあります。
どんなネタもRPGにしてしまというのも、それはそれで一つの考えとしてありなのだと思いますが、厄介なのはRPGと言いつつRPGじゃないものが混ざっていることなんですね。
RPGと名付けた方が売れるからという金銭的理由なのか、それともフィールド上を移動させるからと勘違いしているからなのか、理由は良く分らないですけれど。
フィールド上を移動させるA・ADVからアクション戦闘を除けばADVになりますし、そもそもフィールド上を移動させるADVも昔は結構あったのですが、最近は減りましたからね。
だから勘違いって線もありえそうなんですよね。
余談ついでに歴史を振り返りますと、アダルトゲームでRPGの比率が高かったのは90年と91年です。
90年はまだファンタジーものが多かったように思うのですが、91年にはファンタジーものから脱却したものも多く、それこそ何でもRPGにしてしまえ的な雰囲気もあり、今の同人エロゲと似通っているんですよね。
ユーザー層がどうなっているのか私は知らないのだけれど、今の同人RPGが好きな人は、91年辺りのアダルトゲームと相性が良さそうだと思いますし。
かように何でもRPGにしてしまえというのも、それはそれで一つの考えなのでしょうが、フィールド上を移動させたり探索させることに意義は見いだせても、戦闘は不要だろって内容の作品もありまして。
戦闘やパラメーターの類を廃した、フィールド移動式のADVが増え始めたのが92年辺りだったのかなと。
まぁ、正確に調べ直したわけではなく、漠然としたイメージなんですけどね。
本作であるとか、『同級生』であるとか、『スウィートエンジェル』であるとか、わりと印象深い移動式ADVが多かったように思うものですから。
まぁハート電子は91年の『恋の長野慕情』もありますから、本作からどうのって話ではないのですけどね。
むしろ、このブランドに関して言うならば、他所より先駆けるという独自性こそ命のブランドですので、他社で同系統のシステムの作品が増え始めるということは、同時にこのブランドの作品の価値の減少を意味してしまうので、あまり好ましい事態ではないのでしょうし。
本作は上記のようにフィールド移動式ADVですが、会話画面などは画面右三分の一がテキスト欄であり、左の三分の二が画像になります。
必ずしも効果的に機能していたとも思わないのですが、ハート電子らしく作品ごとに試行錯誤していた感じですね。
また、主人公は猫になっていますので、多数あるHシーンは妄想で見るって内容になります。
<評価>
今回はフィールド移動式ADVってことに着目して扱ったのだけれど、同系統の作品としては同じハート電子でも、前年の『恋の長野慕情』より満足度は劣る印象でしょうか。
ちょっと手抜きな印象も受けました。
冒頭でも書いたけれど、OP時のインパクトが一番でしたしね。
ただ設定は変わっていますし、ケモノ娘とか覗きに興味を持てた人なら、わりと楽しめたかもしれませんね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-08-29 by katan



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