『きゃんきゃんバニー』は1989年にPC88用として、カクテルソフトから発売されました。
カクテルソフトの看板タイトルとなるきゃんバニシリーズの、記念すべき第1作目でしたね。
<概要>
本作は、厳密には製作がカクテルソフトで、販売がフェアリーテールなんでしたっけ。
F&Cは主にPC98時代はアイデスという社名で、それ以前の主にPC88時代はキララという社名でした。
そのキララも、元々はジャストから独立した会社なのですが、キララとジャストが協力して作ったから「カクテル」ソフトだったような。
まぁ私自身はブランドや会社の変遷にあまり興味がないので、詳しくは覚えていないのですが、とりあえず複雑なんですよね。
さて、本作のゲームジャンルはコマンド選択式のADVで、内容的にはナンパものになります。
ナンパ系のゲームが多かったことも80年代の特徴の1つであり、当時のジャンル的には比較的オーソドックスな部類と言えるでしょうね。
ところで、PC98、特にプルミエール以降から入った人には、おそらくきゃんバニー≒スワティのイメージが強いと思われます。
今では私もそうなんですけどね。
しかし、この当時はまだスワティではなく、オペレーターは亜理子が務めていました。
<感想>
このブランドの作品はどれもそうなのですが、当時としてはキャラが抜群に可愛かったです。
ちなみに、一番のお気に入りは、15歳の中原唯ちゃんでしたね。
結局、昔も今もあまり変わらないもので、可愛い女の子が出てくるゲームはヒットします。
今もキャラデザさえ良ければ売れることが多いですが、当時なら『ポッキー』とか本作なんかが該当するのかなと思うわけでして。
だから本作も、セールス的にはヒットしたでしょう。
ただ、キャラが抜群に可愛く、内容自体は当時としてはオーソドックスな作品ということから、中身が伴わなければ、絵だけゲーと言われかねません。
まぁ、当時「よくあった」ナンパものという表現は、私にはマイナスに作用しかねませんが、視点を変えれば主流の人気ジャンルでもありますし、多くの人に支持されやすい内容ではあったわけです。
それでも中身が伴わなければ支持されないわけですが、本作はパラメーターも用いつつ、ナンパ部分にも結構ゲーム性を感じられましたし、ミニゲームのような遊び心もありました。
だから内容面でも同系統の他の作品よりも、優れているところはあっても、劣るところはなく、減点法で言えば高得点になりやすい作品と言えるでしょう。
うん、こうしてみれば本作に人気が出るのも納得できるというものです。
<評価>
私も十分に面白いとは思ったのですが、この年のアイデス系は晴れのち~とか、他にも面白いゲームがありましたしね。
そもそも本作は、基本的に、従来から存在する人気路線の完成度を高めた系統の作品といえます。
他方で、この年は、新しい方向性を模索したと思われる、独自性の高いゲームも多かったわけでして。
独自性と完成度のどちらを選ぶかは人それぞれなのでしょうが、私は普段から独自性を大事にすることと、資力や技術に乏しいアダルトゲームこそ独自性が大事だろと思うことから、本作に対しては名作に限りなく近い良作としておきます。
もちろん、何を重視するかは人それぞれなのでしょう。
だからもし、完成度を重視するのならば、当時の人気路線の完成度を高めつつ、とても可愛いヒロインのいる本作は、十分名作足りうると思いますね。
Last Updated on 2025-05-07 by katan
コメント
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中原唯、当時も一番人気だったような気がします。
妹系教え子・勝気なバイク蒸娘・バブル期の女子大生・母性溢れる家事手伝い・お姉さまOLとバリエーション豊かな個性がパラメーター変動のナンパゲーの攻略中に生かされていたのが印象に残りいまだ高評価されているのかもしれませんね。
ミニゲームを通じて販売員のお姉さんが攻略できたりと遊び心も有りお得感も有ったからかもしれません。
このきゃんバニ1作目だけは後にリメイクがありましたね。
登場キャラクターは18歳以上規制が課せられたこともあり登場キャラクターの絵柄が変更になり全体的にはリメイク前のものを忠実に再現していたものの『同級生』コンシューマ版のような恋愛要素追加要素として取り入れられなかった為かあまりユーザー間では盛り上がらず攻略ゲームとして楽しめた部分がこの時点で対話型ゲームとして在り来たりになっていたのかもしれません。
新作として出されたシリーズ6作目ではメールで呼び出されてデートといった『バーチャコール』とはまた異なった呼び出され対話型攻略のゲーム性が取り入れられ後発の他社の恋愛ゲームでも利用されるようにもなりましたがやはり個別の恋愛における過程がADVとしてうまく盛り上げられずシリーズ作として最後の作品になってしまいましたが。
シリーズを通してみると作品を重ねるごとに攻略要素のゲーム部分に独自のシステムを取り入れていった反面ナンパゲーから恋愛ゲーに移るアダルトゲームの流れの中でシナリオ方面での充実と主人公の立ち位置自体が相応しくなくなっていったのかなと。
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リメイク版はPRIMOでしたっけか。
時代的にノベルゲーや恋愛が求められる時代になっていましたから、ナンパゲーで対話中心というのはあまりうけなかったのでしょうね。
それと『きゃんきゃんバニー』という名前すら知らない人も出始めた頃でしょうし。
私自身も興味が薄れ始め、6はプレイしていません。メールを用いてって部分は雑誌読んで興味はあったはずなのですが、タイミングもあったのかな…
今更ですが、6をやってシリーズコンプを狙うのも良いかもしれませんね。
今改めて歴史を振り返っていますが、89年の時点でもはやナンパゲーは多数とは言えなくなっているように思うわけで。従来からのナンパゲーのファン層と可愛い絵を望む層が合わさってヒットかもしれませんが、91年のスピリッツくらいになると、かなり違和感を感じてしまいます。だからこそのプルミエールでの路線変更なんでしょうけどね。
でも私はスワティ大好き人間でプルミエールも大好きなのですが、プルミエールになってゲーム性がなくなって駄目になったって言われた方も見たことがあるので、いつの時代も流行に合わせ新規層を取り込みにいくのか、それとも時代遅れでも古くからのファンを満足させようとするのか、どっちを選ぶべきかは難しいところなのでしょうね。
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記憶モードなのですが、キララ→アイデス に社名変更?分社化?したのは、いわゆる沙織事件の直後だったと思います。当時の総務部長が社長として選出され、〇出というお名前だったので、そこから Ide’s と安直に決まったと聞いておりました。(^^;
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>GEさん
アイデスに決まった理由は、前に聞いたことがあります。
時期は知らなかったのですが、事件の直後だったのですね。