『CAL』は1990年にPC98用として、バーディソフトから発売されました。
近年で言えばminoriやアージュがそうであるように、いつの時代にもグラフィックにこだわっているブランドがあります。
1990年前後において抜群にグラフィックが優れていたところと言えば、間違いなくバーディソフトの存在が挙げられるでしょう。
<感想>
CGの美しさは本当に別格でしたね。
美龍さんが描くキャラが可愛いのは当然として、グラフィック全体が群を抜いているのです。
本作では異世界に飛ばされることから、全部で8つの世界を堪能することができるのですが、8つとも全て雰囲気が異なるので、その幻想的なCGは見ているだけで満足できたものです。
CGの出来に引っ張られてと言いますか、ストーリーもとても幻想的でかつ綺麗な雰囲気の良い物語でした。
ただ、確かにCGの出来は伝説的なレベルに達しているし、ストーリーの雰囲気は良いのですが、肝心のストーリーの出来自体はわりと普通なんですよね。
それと、恋人を追っかけて異世界に行くのですが、恋人の存在感が本当に薄いわけでして。ここまで扱いの悪いヒロインも珍しいのではないかと。。。
また、ゲーム自体も普通のコマンド選択式のADVですし、ボリュームもそれほどなかったですかね。
<評価>
そういうわけで、私も一応良作としてはいますけれど、たぶん世間一般の評価に比べれば若干辛い方なんじゃないかと思います。
とはいえ、間違いなく時代を代表する作品ではありますからね。
バーディソフトは熱烈なファンが多かったところで、その中でもCALシリーズは特に人気が高かったですし。
諸々の事情もひっくるめれば、90年のアダルトゲーム史には欠かせない1本ではあるでしょう。
プレイできる環境があるならば、ぜひ一度は触れてみてもらいたい作品ではありますね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2025-02-02 by katan
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