『聖夜物語 AnEarth Fantasy Stories』は1995年にPCE用として、ハドソンから発売されました。
PCE最後の大作RPGであり、後に『エイナスファンタジーストーリーズ』として、サターン用に移植されています。
<感想>
『エメラルドドラゴン』の飯淳さんがシナリオを手がけ、PCE最後の大作RPGとして期待された作品が、この『聖夜物語』でした。
この作品をもってPCEの歴史が終わるくらいの印象がありましたね。
と言いつつも、あまりに待たされすぎて、その割にいつの間にか発売されて、あっという間にレア物扱いになっていたような気がします・・・
雪の降る聖夜に、教会に捨てられた赤ん坊。
その子を誰が拾う、つまり誰が育ての親になるかで、主人公の職業が「盗賊」「魔法使い」「剣士」「僧侶」のどれかになり、それによってストーリーが異なってくる、マルチシナリオのRPGでした。
全体的な雰囲気はとても良かったですし、個人的には好きな作品ではあります。
本来ならストーリー重視の人にオススメしたいところなのですが、合う合わないはむしろシステムに依存する割合の方が大きいのかも。
というのも、本作にはレベルの概念がありませんし、戦闘も全部イベントバトルであるとか、いろいろと癖のあるシステムが導入されているんですね。
雑魚をチマチマ屠ってレベル上げを楽しみたいとか、普通のRPGを期待してプレイすると、ちょっと違和感を覚えてしまうかもしれません。
見た目は完全にRPGなのですが、ADVにイベントバトルがついたものの延長上くらいに捉えた方が、案外違和感なくプレイできるのではないでしょうか。
<評価>
PCエンジン最後の大作という言葉にひかれて買ったわけですが、いかにもPCエンジンらしいゲームでしたし、その言葉通りの内容は有していたように思います。
だから十分に良作とは言えるし、主観的には結構好きな作品ではあるのですが、何となく雰囲気が好きなんだよな~ってタイプでもあり、こういう特徴故に名作と言う部分が少し足りないわけで、ややパンチに欠けた作品でもあったように思いますね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2024-10-24 by katan
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