『雨に歌う譚詩曲』は2002年にWIN用として、emuから発売されました。
シナリオに期待した作品だったのですが・・・
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
浅野孝一は、市内の学園に通う普通の学生。
両親とは死別しており、今現在は親類にあたる『伊藤千夏』と共に暮らしている。
大病院の院長という祖父を持つ千夏は、その祖父と同じ病院で医師をしている。
その日、孝一に千夏が、あるお願いをした。
『自分の担当しているクランケに、ちょっと変わった病状の女の子が3人いて困っている。
できれば社会生活の中で、ゆっくりと回復させてあげたいから、少しの間ここで一緒に住んであげて』
孝一は戸惑いながらも、女の子と一緒に住めるということでOKした。
その女の子3人が、すばらしく可愛らしい美少女だと聞いたからだ。
しかし、それは思っていたほど簡単なことではなかった……。
<感想>
序盤はコメディ中心で、終盤はシリアスになるということで、当時流行っていたパターンですね。
全体としては鬱ゲーに分類されるのでしょうか。
まぁ大雑把な方向性としては、当時多かった路線であり、良く言えば流行に乗ったとなるだろうし、悪く言えば個性のない作品となるのでしょう。
まだ泣きゲーとかが求められた時代だったので、たぶん需要は結構あったのでしょうけどね。
もちろん、流行路線であることと個性の存在は排斥しあうものではなく、両立させることも可能でして。
そこに期待しては玉砕されの繰り返しだったのかな、当時は・・・
つまり本作も、決して悪くはないのだけれど、本作の個性を出すべき所である個別パートが短く、掘り下げが甘いために、物足りなかったわけでして。
そのために、当時よくあったタイプの作品だねで終わってしまうわけです。
<評価>
グラフィックは、上手くはないけど、個人的にはわりと好きかも。
好きというのも変か。
上手いとは思わないし、好きでもないのだけれど、ついつい手に取って買ってしまう絵ってあるじゃないですか。
90年代後半によく買った類のタイプと似ているんですよね。
個々のテキストは良かったとも思うけれど、全体的に、まぁよくあるタイプかで終わってしまった感が強く、あまり相性の良くない作品だったのでしょうね。
Last Updated on 2025-04-01 by katan