アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-

2018

『アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-』は、2018年にWIN用として、きゃべつそふとから発売されました。

伏線回収型のループゲーであり、これは好きな人は好きだろうなという作品でした。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
愛しの君へ 明けない聖夜の祝福をー
主人公・シュウは記憶を失くし、雪の降る“町”で目を覚ました。
彼はそこをとても奇妙な場所だと思う。
中世の西洋を思わせるアンティークな町並み。
何よりも芸術を重んじる文化的価値観。
そして……町を囲むように閉ざしている、オーロラと呼ばれた巨大な壁。
だがシュウはそんな町の人たちに助けられ、やがて聖アレイア学院という学び舎で
学生たちと豊かな日々を過ごすことになる。
しかしそんな幸せはまたたく間に奪われる。
12月25日、原因不明の大火災により町は崩壊の一途をたどった。
誰よりも町を愛するユネは運命の変革を心に期し、アドベントの初日─12月2日にまで時計の針を巻き戻す。
─なぜ、破滅は起こったのか?
─なぜ、何度やり直しても同じ運命を辿るのか?
─なぜ、これだけ時間を繰り返すことができるのか?
巡り巡る時の回廊。その果てに待つ世界を知るべく、町というキャンバスに彼らは真実を描き出す。

<感想>

いわゆるシナリオ重視と呼ばれるような、ストーリー重視の作品ですね。
もう少し具体的に書くと、ループ系の作品でありつつ、後半に一気に伏線が回収されていくタイプの作品です。
この手の作品、某所では好まれそうですし、ゼロ年代前半のノベルゲーとか好きな人であれば、おそらく楽しめるでしょう。
思い出補正とか抜きにすれば、当時の同系統の作品と、同程度かそれ以上の出来ではあると思います。
だからこの手の作品が好きであるならば、ここから下の文章など読まずに、さっさと本作をプレイした方が良いでしょう。
この手の作品も今は減りましたので、2018年の作品としては、選択の余地はあまりないでしょうからね。

さて、上記のように、ジャンルがジャンルなので、好きな人は好きなんだろうと思います。
私も、伏線が一気に回収され盛り上がる作品は好きですし、否定するものではありません。
ただ、伏線が回収されれば、それだけで良いとは、決して思いません。
伏線回収はストーリーの中枢ではなくオマケみたいなものであり、本筋となるストーリーやキャラが良くなければ、良い作品とは思えないからです。

そういう意味では、本作は、個人的に不満の残る作品でもありました。
キャラがたっていないのか、それとも、テキストに問題があるのかはともかく、読んでいてなかなか面白くなっていきませんでした。
そのため、キャラ・テキストに関して、あまり良い印象を抱けませんでした。

次に、本作はループ系の作品なのですが、主人公の行動にも疑問を抱いてしまい、ストーリーという観点からも良い印象を抱けませんでした。

そもそも、本作における世界設定の説明が序盤から曖昧であったことから、どこか引っかかるものがあり、それで物語に入っていきにくかったわけでして。
もちろん、曖昧であっても、そこが本筋にかかわらないのであれば、気にする必要もないのでしょう。
本筋にかかわらない部分をいちいち気にしていては、単なる粗探しとかわらないですからね。
本作は、世界設定が非常に重要になってきますし、その中には、最初に共通認識としてプレイヤーに提示すべきと思うものもあります。
それを伏せておいて、後でこうでしたというのは、アンフェアだと思うし、評価すべきでないと思います。
また、説明すべき点が不十分な点もありました。
ストーリー重視の作品の中には、一部では高く評価する人がいても、私はあまり評価しないというケースもよくあります。
本作もまた、そうした作品といえるのでしょう。

その他の点としては、グラフィックも平凡であり、その点もプラスにはなりませんでした。

<評価>

総合ではギリギリ佳作としておきます。

伏線回収にばかり着目し、それにばかり振り回された、些末な枝葉にばかり気を取られ、肝心の幹となるべき本筋が適当になってしまった印象ですね。
そのため、主観的な評価だけであれば、凡作にもなりえたかもしれません。
ただ、ここ1・2年に限ってみるならば、こうした作品が珍しくなったのも確かですし、好きな人は好きだろうなということで、その点を加味して佳作としたいと思います。

ランク:C-(佳作)


駿河屋

Last Updated on 2024-08-13 by katan

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