ザ・クエスト

1984

『ザ・クエスト』は1984年にPC88用として、スタークラフトから発売されました。

ADVの構造という点からは、特徴のある作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはコマンド入力式ADVになります。

ある日、バレマ国の王様の下に、南の領主であるダイアナ嬢が陳情にやってきます。
南の領土では、ドラゴンが暴れていることから、飢饉の状態にあるとのこと。
そこで王様は、勇者ゴーンを呼び、ドラゴン退治に向かわせることに。
そしてゴーンをサポートするべく、賢者である主人公も同行することに。

<感想>

最初期のADVはコマンド入力式だったのですが、そのコマンド入力式という方法に違和感を抱かせないために、いろんな工夫がなされてきました。
その工夫の一つとして、相棒形式が挙げられます。
つまり、プレイヤーの分身である主人公と、その主人公の相棒が会話をするような体にするわけですね。

この相棒形式は、幾つかのADVで導入されていたところ、中には、単なる相棒形式で終わらせるのではなく、その構造の中にサプライズを盛り込んだ作品もありました。
有名なものとなると、やっぱりポートピアの犯人はヤスになるでしょうか。
まぁ、当時は誰でも知っていたのですが、ファミコンを知らない世代には、意味が分からないかもですけどね。

本作は、スタークラフトのADVの一つであり、綺麗なグラフィックが大量に用意され、総合力自体も高い作品でした。
また、あらすじにもあるように、相棒形式の作品でもありました。

ただ、ちょっと他の相棒形式と異なる点もあったんですね。
相棒というと、ホームズにおけるワトソンのように、自分が主で相棒の方が従のようなイメージを持つ人も、それなりに多いと思いますし、ゲームでもそのパターンの方が多いのでしょう。
しかし、本作では、主人公は勇者に従う賢者であり、主人公の方がお付きの立場にあるわけでして。
そういうこともあってか、相棒である勇者が、勝手に動くことがあったのです。
具体的には、女を見ると勝手にデートに行ったりしてました。

まぁ、それによりゲームが面白くなるのかと聞かれると、ちょっと答えに困ってしまうところもありますけどね。
とはいえ、ADVの構造に対する思い込みのようなものを、ある意味、逆手に取ったような作品であり、ADVの構造を分析するような人には、面白い研究材料の一つになりえるように思いますね。

<評価>

総合では良作としておきます。

スタークラフトの作品ですから、誰がプレイしても大抵は楽しめると思いますが、上記の様な構造の作品であることから、どっちかというと玄人向けの作品と言えるかもしれませんね。

ランク:B(良作)

Last Updated on 2026-01-31 by katan

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