『銀色、遥か』は2016年にWIN用として、tone work’sから発売されました。
とてもボリュームのある作品であり、だからこそそこが分かれ目になるのかもしれませんね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
君と初めて過ごした冬。そして、10年後に過ごす冬。
静かに雪の降り積もる、幌路市。
最北の政令指定都市であるこの町では、4月の雪も珍しくはない。
中学 2年生の新学期、新見雪兎は新しい春を迎えようとしていた。
思春期の小さな出会いと、胸の高鳴り。
少年と少女の想いは、やがてきらめく結晶となる。
カナダからやってきた転校生・ベスリー。
無限の夢を追い続ける新入生・雛多。
演劇への憧れを抱くクラスメイト・椛。
銀鳥のごとくリンクを舞うフィギュアスケーター・瑞羽。
そして、義妹になったばかりの少女・雪月。
これは、その始まりと、ひとつのゴールの物語。
君と過ごす10年間。 3つの季節を巡る、恋の物語――
<感想>
本作は中学編、高校編、その後を描くアフター編と、比較的長い時間を扱った作品になります。
今のエロゲは短期間を扱った作品の方が多いこともあり、長期間であるというだけでも貴重といえるでしょう。
また、全体のボリュームも非常に多い作品ですので、はまればかなり楽しめる作品になります。
まぁ、オールクリアまでが長い作品であっても、好きなルートだけプレイして、それで満足して構わないのであれば、それで良いのですけどね。
誰でもクリアできるノベルゲーが主流になって、オールクリア必須とかいう作品が増えたこともあって、それで全部クリアしなければ語るなとかいう輩も出始めたけれど、そもそも昔のADVって、クリアできないのも当たり前でしたからね。
だからオールクリアしていなくても、自分がプレイした分で満足できたのならば、それで良いのだというジャンルが本来のADVなのです。
可愛いなと思ったからその子のルートをやる、シナリオの評判が良いからその子のルートをやる、理由は何だって良いのです。
やりたいなと思ってプレイして、それで楽しめればそれで良いのですよ。
だからまぁ、少しプレイして面白いと思った人ならば、このボリュームにより、更に楽しく感じただろうなと思います。
ただ、個人的には少し気になる点もありまして。
最初は楽しく感じた平坦な日常シーンも、あまりに長いと途中でだれてしまう可能性は高くなります。
また、作中の期間が短期間であれば、仮にその間だけ男性キャラが出て来なくても、そういうこともあるだろうと理解はできます。
しかし長い年月を扱った作品だと、その間に主人公の友人とか、男とのからみが絶対に存在するはずであり、男性キャラの出番が少ないと違和感が生じます。
また、せっかく異なる年代を扱うのであれば、中学高校のように狭い範囲でではなく、もっと幅広い年代で扱った方が、メリハリが生まれて良かったと思うんですよね。
<評価>
恋愛ゲームには面白いと思える要素が多数ありますが、じゃあその面白いと思える要素を全部詰め込めば、更に面白くなるのかというと、必ずしもそうではありません。
いろんなものを組み合わせることにより齟齬や破綻が生まれ、かえってマイナスに作用するケースも多々あるのです。
本作はストーリーにいろんな要素を盛り込み、その結果大ボリュームの作品となったのだけれど、そのせいで逆に違和感を覚える点も増えてしまい、それでいてその部分のフォローがされていないわけでして。
だから、それらが気にならなければ非常に楽しめるけれど、一度気になりだすと、そのボリュームが逆に仇になって、かえって楽しめなくなる、
そんな作品だったように思いますね。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2024-09-08 by katan


