『そらうた』は2004年にWIN用として、FrontWingから発売されました。
フミオさんの原画は良かったですね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
主人公、道隆は5歳の頃、事故に遭ってしまう。
病室で目を覚ました道隆が見たものは、死んだ両親の霊。
息子の無事を確認した二人はすぐに成仏してしまう。
わけもわからず両親を呼びつづける道隆。
そこへ従姉妹である霊子(たまこ)が現れる。
そんな道隆を見て、霊子は悟る。『幽霊が見える』ということを。
霊子は幼い道隆にそのことは自分以外に教えないようにと約束をさせる。
そして、自分は道隆の事を信じると。
その後、道隆は父の兄の家に引き取られ、霊子とは姉弟関係になる。
舞台は瀬戸内を一望できる田舎町。道隆は学園の二年生。
道隆は姉である霊子と幼馴染の知夏と夏休みを過ごしていた。
知夏に夏休みのほぼ毎日を引きずりまわされながら過ごす道隆。
しかし、幼いころから幽霊を見て育ち、幾人もの幽霊の成仏を目の当たりにしてきたため、道隆は心が激しく震えることがなくなっていた。
普段は意識していなかったが、肉親である祖母が突然死亡し、葬式へ行っても何も感じなかった。
その事がたまらなく悔しくて、悲しくて涙する道隆。
そんな道隆を見て、膝枕をしながら優しく諭す霊子。
『冷たい人は、自分が冷たいからって泣いたりしないよ』
霊子の優しさに包まれながら道隆は眠りに落ちていった。
翌日目を覚ますと、突然霊子が居なくなっていた。
手紙を一つ残して…………。
<感想>
原画がフミオさんで、シナリオがヤマグチノボルさんですね。
発売当時はスルーしたのだけれど、フミオさんの作品を集中してプレイしていた際に、一緒に購入した作品でした。
というわけで、どちらかというと絵が目的だった本作。
一枚絵とか、服装とかの表現は良かったですね。
ただ、体のバランスというか角度とかで一部気になったり、演出が特に優れているわけでもないことから、総合としては高得点にはならないのかな。
まぁそれでも、グラフィックだけに限っていうならば、一枚絵中心に十分に満足できるくらいの良さがありました。
本作の場合、問題があるとすれば、ストーリーやテキストなのでしょう。
主人公は霊が見えるという設定なのですが、死について深入りしているわけでもなく、ミステリー要素のある作品でもありますが、ミステリーについてしっかり描かれているわけでもないわけでして。
夏の田舎を舞台にしたミステリー風の作品ということで、先の読めるごく普通の物語といった感じで、これといった特徴に欠けるストーリーでもあるのです。
まぁ、ある意味ラノベっぽいと言えるのでしょうね。
また本作の場合、明確なセールスポイントがありません。
したがってこういう作品こそ、全体の整合性なんかも大事だと思うのですけどね。
複数ライターの弊害からか、ルート間の整合性とかあまりなされていない印象を受けました。
さらに、こじんまりとして淡々と進行する作品ですから、雰囲気も大事になってくるわけでして。
しかし一部のルートでは主人公の言動が酷く、田舎の夏を舞台とした雰囲気の良さも消し飛んでしまいました。
主人公のヒロインに対する言動が気になる人は、ちょっと注意が必要な作品かなと思います。
<評価>
新鮮味の欠ける作品だけに、もう少し丁寧に作って欲しかったなと。
せっかくの一枚絵の良さも、マイナス要素で吹き飛びかねないですし。
まぁ、ラノベっぽい作品ですので、それがプラスに作用する人は楽しめる可能性があるし、マイナスに作用する人はまず楽しめない作品でしょうね。
ランク:D-(凡作)
Last Updated on 2026-02-01 by katan


