『色欲の小毬荘 ~人妻・明菜編~』は2015年にWIN用として、VENUSから発売されました。
明菜さんがエロかったですね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
みんなが家族のように暮らせる家をモットーに格安で部屋を提供してくれる下宿場・小毬荘。
現在の住人は、男子学生の守と勇斗。大家である老婆・サダ子。
そして、住人ではないがお手伝いとしてやってくる一児の母・明菜。
天使のような優しさと、思春期の男を虜にする魅力的なカラダ。
人妻であり、一児の母でありながら守たちにとって高嶺の花のような女性だった。
守たちが小毬荘に住み始めて一年が経過した春。
これまで一人として現れなかった入居者が加わっていく。
そしてそれは・・・・・・淫靡な物語の幕開けとなってしまうのだった。
<感想>
VENUS作品は好きな物が多くて、その最大の要因ともなっている、キャラ同士の絡みをカットインとして背景に同化させた演出は、今回も健在です。
そのグラフィックで明菜さんの浮気に溺れていく姿が描かれるので、とてもエロいと言えますし、普通に楽しめるかという観点からは鉄板なのでしょう。
ただ、同サークルの作品を何本もプレイしていることから、新鮮さみたいなものは少しずつ失われ、逆に問題点のようなものの方が目立ってきた作品でもありました。
<グラフィック>
VENUS作品はグラフィック全体という観点ではプラスなのですが、もう少し細かく分けて考えるならば、演出面での大きなプラスと、原画での若干のマイナスに分けられるのでしょう。
まず原画での若干のマイナスに関してですが、このサークルは元々あまり絵が上手いと言えなかったのです。
しかし作品を重ねるごとに少しずつ上手くなっていったことにより、そのマイナス分も減っていきました。
そしてサークル前作では違和感もなくなり、マイナス分もなくなりました。
それと比べると、今作は立ち絵とかのバランスで、ちょっと違和感がありますかね。
決して大きなマイナスというのではないですが、ここまで作品ごとに良くなっていっただけに、少し気になってしまいました。
もっとも、過去作の場合は、そんな若干のマイナスがトータルでは大きなプラスになるほど、演出が優れていたものでした。
本作でも過去作の水準は保っているのかもしれませんし、トータルではプラスになるのでしょうが、目立って進化したわけでもないので、新発見のような驚きはなかったです。
それと、ここはストーリーとも関連するのだけれど、ヒロインの寝取られの発覚シーンとかの見せ方が、従来は非常に上手かったのです。
しかし今作は、一番の見せ場でのインパクトに欠けているので、グラフィックを見ていて衝撃を受けるという場面がなく、それがグラフィックへの満足度の低さにもつながっています。
加えて、このサークルの良さというのは、ヒロインが凄く可愛いとかではなくて、キャラ同士の絡みと背景が混ざることで、その相乗効果でシーンを盛り上げることにあると思います。
今作では押し入れの中でHするシーンが多く、背景が凄く単調でして。
キャラ同士の絡みのカットイン単独では良いのでしょうが、背景との融合によるシーンの演出という観点からは、過去作よりも大幅に劣るように感じましたし、同サークルの持ち味が殺されてしまっているように感じました。
過去作ではグラフィックで大幅に稼いでいたポイントですが、今作ではそこまでには及ばないという感じですね。
<ストーリー>
明菜さんのエロエロな姿とか、個々のシナリオは良いのです。
場面単位では、特にHシーンに関しては、それなりの満足度を有すると思います。
ストーリーとしては盛り上がりとか起伏に欠けた感じでもあり、やや単調かなという気もするのだけれど、むしろそれ以上の問題は作品そのものの構成にあるのでしょう。
同サークルの過去作は寝取られ(NTR)が多く、今作も「浮取られ」、即ち「寝取られ」+「浮気」とされていることから、NTRを期待した人も多いのでしょう。
ただ、本作のヒロインは人妻であり、主人公は寝取り側に属します。
主人公がヒロインを寝取っていく過程で、他の第三者に寝取られていたということで、一応はNTRとも言えるのでしょう。
しかし、ヒロインはそもそも主人公のものではないのだから、ヒロインが主人公の妻であるとか恋人である場合よりも、NTRとしての説得力に欠けてしまいます。
つまり絶対ありえないと思える状況であるほどNTRの威力も増すのであり、主人公と浮気Hをしているようなヒロインが他所で別の人とHをしても、まぁそういうこともあるだろうなと思えてしまうことから、NTRの衝撃もなくなってしまうのです。
したがって、NTRという観点からは、個人的には今作に良さを感じ取ることができませんでした。
他方で、人妻が浮気に溺れていく光景を主に考えた場合、やっぱり個々のシナリオは良いのです。
むしろ今作に関しては、浮気ゲーとしての側面の方が主なのでしょう。
だから明菜さんを主人公にして、人妻が浮気Hに溺れ堕ちていく作品として構成していれば、もしかしたら絶賛していたかもしれません。
しかし本作は、NTRという枠組みに固執したことから、明菜さんとは別に主人公が用意されています。
その主人公視点でのエピソードは、明菜さんと関連性が薄いものもあるため、人妻の浮気物語という側面に対し、水を差すような結果となってしまいました。
そのため作品全体としても、ぼやけた印象になってしまったのです。
<評価>
総じて、人妻浮気ゲーを、テンプレなNTRゲーの構造の中に、無理やり押し込んだような作品でした。
まぁこのような作品が近年増えているのも確かであり、本作に限った話ではないのですけどね。
とりあえず言いたいことは、何でもかんでも無理にNTRゲーの構造に当てはめる必要はないでしょう。
人妻を主人公にした浮気ゲーとして構成していれば面白くなりえたのに、無理に型に嵌めたことで非常に窮屈な作品になってしまったわけで、何とも勿体ないよなと思ってしまいます。
こういう作品が出ることで、NTRも細分化され~などと言い出す人もいるかもしれないけれど、こんなのは細分化とは言わないですよ。
異なる方向性のジャンルを既存の一つの枠に押し込めることを、細分化なんて言いません。
何でもかんでもNTRの枠に押し込めようとする最近の風潮は、個人的には不満も多いし、枠にはまった作品が増えることこそ多様性の喪失だと思うのですけどね。
好意的に解するならば、本作は「人妻・明菜編」にすぎないのであり、作品はまだ続きます。
次の千星編こそが本丸であり、本作での主人公の描写も、千星編のための布石とも言えるのでしょう。
完成すればサークル最大規模の作品にもなるでしょうし、次作では非常に楽しめる可能性も大いに残っています。
したがって、次作には期待しているし期待もできるのだけれど、とりあえず前編たる本作に関しては、何をやりたかったのか焦点がぼやけた作品になっており、その点が少し残念な作品でもありました。
まぁ最近のNTRゲーに対する不満も混ざって辛口になりましたが、名作・良作と評した最近の作品より劣って見えた理由を書いていたら長くなったにすぎません。
感想の最初にも書いたように、普通に楽しめるかという観点からは、相変わらず鉄板だと思いますしね。
特にフェラ関係は充実していますので、その点を重視する人ならば、満足度は更に上がるのではないでしょうか。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2024-09-21 by katan



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