CLANNAD (クラナド)

2004

『CLANNAD (クラナド)』は2004年にWIN用として、keyから発売されました。

集大成。
まさに、その一言につきるのではないでしょうか・・・

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
高校3年生の岡崎朋也は、無気力な毎日を送っている。
毎日同じことの繰り返し。
周りのみんなのように学校生活を楽しむこともできず、毎日遅刻ばかり。
そのためか、校内では浮いた存在になっていた。
ある日、朋也は学校まで続く坂道の下で一人の少女と出会う。
そして、二人は上りだす。
長い、長い坂道を。

<感想>

keyのメンバーが制作してきた、いわゆる泣きゲーと呼ばれる作品には、『ONE』『kanon』『AIR』がありました。
(『MOON.』も含めても良い気もしますけどね。。。)
そして、それらの作品の各要素にプラスアルファをしたものが、それが『CLANNAD』なのだと認識しています。

keyの作品についてはこれまでも何本も書いてきたので、ストーリーに関してはあまり深くは書きません。
基本的な日常シーンはギャグ主体で進行し、終盤でシリアスになり、時に泣けるシーンになるのですが、大まかなパターンは今作も同じです。
一言で表現すれば私の感性にピッタリとあってたってことですし、感想自体はほとんど同じ事の繰り返しになるのでね。

今回は歌が4曲入ってました。
『メグメル』『影二つ』も良かったけれど、やっぱり『小さなてのひら』が最高でしたね。
初めてENDで流れたとき、思わず鳥肌がたってきましたから。

他に今作で感じたのは、日常パートの強化でしょうか。
keyの作品は序盤の日常パート(笑いの要素)と、終盤のパート(泣きの要素)から成り立ちます。
しかしながら『ONE』以降、その笑いの要素は徐々に弱くなってきていました。

それが、この『CLANNAD』で持ち直したように思います。
まぁ、春原の存在が大きかったんでしょうけどね。
『ONE』のところでも書きましたが、keyは男性キャラがボケで女性キャラがツッコミの方が面白くなるように思います。
その点、『kanon』と『AIR』は女性陣がボケばっかりでしたので、ちょっとバランスが悪い感じがしたものです。

それとね、ここを指摘する人は余り多くはないのですが、そもそもノベルゲーという形式は、ADVの中でも特にストーリー重視な作りでして。
それ故に、ゲーム性の点では非常に弱かったりします。

とはいえ、ノベルゲーはノベルゲーなりにゲーム性を高めることは出来ます。
勘違いしないで欲しいのですが、それは単にアクション等、他のジャンルのミニゲームをとってつけろと言うのではありません。
あくまでもノベルゲームという基本システム上でのゲーム性という意味です。
(この点に関しては詳しく書くと長くなるので、コラムあたりで別の機会に書こうとは思います。)

『CLANNAD』は、そのノベルとしてのゲーム性を出すことにも、非常に力を入れていたと思います。
具体的には、ちょっとしたテキストの変更や細かい分岐とかですね。
まぁ、正直その試みはそれ程上手くはいってない気もしますが・・・
しかし結果はどうあれ、その意気込み自体は評価しても良いのではないかと。
ここら辺は、アニメでは絶対に味わえないゲームだけの特権ですからね。
こういう部分がもっと評価されていかないと、今後のノベルゲーに明るい未来はないでしょう。
単なる見るだけの作品ではアニメや漫画には勝てないし、そのうち全部アニメ等に持っていかれて、ゲームの価値は全く無くなるでしょうからね。
『CLANNAD』は努力の跡が見受けられたから、少なくとも他のノベルよりは一段高く評価できるのです。

また、ボリュームが半端じゃない上に、細かいフラグが多岐にわたってるため、フルコンプは結構大変かもしれません。
フルボイス版の声を全部聞いてたら、余裕で100時間越えるでしょうし。
ボリュームが多ければ良いというものでもないですが、少なくとも本作のボリュームに不満を持つ人はいないでしょう。

何はともあれ、keyの集大成。
これを書いてる現時点では最高のノベルと考えます。

ただ、注意してもらいたいのは、私の評価における現時点の最高とは、歴代の最高と決してイコールではないのです。
単に個人的な点数だけならば、『CLANNAD』は2001年以降のノベルゲーに限っただけでもトップではないです。

点数というのは、発売した状況で判断すべきと考えます。
例え今となっては平凡なグラフィックだとしても、当時ずば抜けてたらそれは高得点に値すると考えるからです。
後はその点数が年を経るごとに下がっていくだけで。

現時点では『CLANNAD』は『AIR』より上でしょう。
しかし、2000年に『AIR』をやった時ほどの衝撃は、正直なところ『CLANNAD』にはなかったと思います。

『AIR』から『CLANNAD』までの4年間、ノベルだって少しずつでも進化を遂げてきました。
でもkeyの進化は、周りの進化と比してそれ程でもなかったように思います。
もし仮に『CLANNAD』が2000年に発売されてたとしても、技術的には何ら違和感がないとは思いませんか?

2000年の『AIR』発売時には業界トップとも言えたkeyの塗り。
しかし2004年の本作発売時には、水準以上ではあっても既にトップにあるとは言えないでしょう。
ボリュームに比して枚数が少ないのも頂けなかったですしね。

ストーリー面にしても、集大成と言えば聞こえはいいかもしれません。
でも、裏を返せば同じことの繰り返しで独自性に欠けているということです。
『CLANNAD』から始めた人は、きっと心底楽しめたでしょう。
しかし『MOON.』からやってる人からすれば、「また同じ事かよいい加減飽きたよ」ってなっても仕方ない作りです。

ほとんどの面で、目新しさが欠けてるんですよね。
ウリだった音楽も歌はよかったけど、今作ではBGMは弱かったですし。
なので基本的にkey作品は声なしでってすすめてる自分も、『CLANNAD』に関してだけは声付きをすすめます。

以上が現時点最高と言いながら、歴代で最高点でない(ノベルでは、5番目の評価)理由なのです。

<評価>

過去の傑作との比較から、少し厳しめに触れてきましたが、文句なしに名作とはいえるでしょう。
本作をプレイできて、本当に良かったです。

最後に、アニメを見てる人でゲームもやるべきか悩んでる人へ。
ゲームはいわば体系書や基本書であり、全てについて触れられています。
一方で、アニメは個別の論文集のようなもの。
アニメは部分的には深く掘り下げられており、その部分に関しては原作をもしのぎますが、削られている部分も多々あるわけです。
両者は相互補完する関係にあると思うので、できればゲームもやってみて欲しいなと思うのです。
他方、ゲームだけやってる人にもアニメはオススメです。
基本的にはよく出来てるので。
あの名場面が動くってのは、やっぱり違いますからね。

ランク:AAA-(傑作)

Last Updated on 2026-02-01 by katan

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