『ファイナルファンタジー12』は2006年にPS2用として、スクウェア・エニックスから発売されました。
散々待たされた作品でしたね。
中身よりも、そっちの印象の方が強かったりも。
<感想>
ここを何度か訪れた方には分かるかとは思いますが、私は変わったシステムやら綺麗なグラフィックとかが大好きです。
そのため、基本的にFFはどれも高く評価しています。
ただ、このFF12だけは例外でして。
長所がまるで見えてこないんですよ。
まずはグラフィック。
従来よりは確かに進歩していますよ。
しかし、当初の発売予定は2004年でしたっけ。
予定通りに発売されていたらもっと凄かったのでしょうが、時既に遅しってところでしょうか。
次の世代のゲーム機が発売され、海外では『OBLIVION』が発売されるという状況では、所詮は「PS2のRPGに限定すれば最高かもね」レベルで終わってしまうわけでして。
つまり、PSが発売された後の、SFCとしては綺麗なグラフィックの作品と立ち位置は変わらないことになり、そうなると、これまでのFF程の高得点は与えられないでしょう。
また、本作はCGムービーが減りました。
プリレンダに頼らないことは技術的には進歩したのでしょうが、バトルシーンはまだしも、イベントシーンは結局は見るだけですからね。
そこをプリレンダに頼らず頑張ったか否かなんて、見てる方には関係ないわけです。
結局、技術的には凄くてもプリレンダより劣る画質でのイベントですからね、見ている分には質が下がったように感じるわけで、あまり良いとも思えなかったです。
それと、単純にCGムービーもおかしかったです。
キャラが妙にテカテカしていて、ムービーの特に人物に関しては、FF10より劣化した感じがするのです。
サウンドもイマイチでしたね。
いや、イマイチっていうか、正確には音がねぇじゃんって感じかな。
バトルの形式が変わったことで、音楽面でのメリハリがなくなっちゃいましたからね。
サウンド関連もFFの魅力の一つだっただけに、残念でした。
加えて、声優さんが下手すぎでしたね。
かの有名な「オイヨイヨ」を含めて、イマイチなとこばっかでした。
それまでは上手く声優を使いこなしていた印象があっただけに、何でこうなったのかと思ってしまいます。
次に、ストーリーですか。
これも駄目でしたね。
いや、具体的にここが駄目とか破綻してるとかいうよりも、そもそもストーリーがないと言ったほうが適切でしょうか。
中身がスカスカで、イベントらしきイベントもろくにありません。
僅かにあるとしても、ほとんどがお使いばかりです。
普通は何かしらのイベントがあって、そのイベントの最後を締めつつ盛り上げる意味で中ボスが出てきます。
本作にはそのイベントがないものだから、中ボスの多くも、お使いのダンジョンの最後に出てきた、ちょっと強めの敵くらいの感覚しか残っていません。
だから何も記憶に残らないんですよね。
まぁ、途中の経過はともかく、最後が盛り上がればそれでも良いのですが、最後もブツ切れでしたしね。
従来のFFなら、ここから最後の展開があるだろうってところで、そこでもう終わっちゃいますからね。
まるで漫画の打ち切りエンドみたいでしたよ。
それとね、ストーリーというか世界設定についてですけど。
事前の情報や映像からは、それこそ『スターウォーズ』みたいなノリを期待しちゃうじゃないですか。
いっそのことパクリでも良いんです。
空をまたにかける大冒険ができるんであればね。
私はてっきり『エターナルアルカディア』の発展版みたいなのができるかと、そう思ってたんですけどね。
ゲーム内で、全然世界設定が活かされてないわけでして。
飛行船が飛び交う世界の中で、主人公らだけはチマチマと歩き続けるって、馬鹿なんじゃないかって思うのですよ。
これが純粋に中世風の世界であれば、徒歩だけでも情緒があると好意的に捉えることもできますけどね。
システムが先にあったのだとしたら、この世界設定はミステイクとしか思えないのです。
システムとシナリオがマッチしないというのは、印象は全然良くないですね。
それと関連して、キャラも駄目でしたね。
主人公は空気のような存在で、いてもいなくても同じだったし、そのくせパーティーの仲は良くないですしね。
むしろ、主人公いない方が良かったんじゃん?
イベントが少ないから各キャラの掘り下げも全然なく、個性がまるでありませんでしたし。
ENDでアーシェが「バルフレア~」って叫んでましたが、お前一体今までどこにそんな前ふりがあったのかと。
キャラ関連は変なところを挙げだしたらキリがなさそうなので、ここでやめときましょう。
とにかく、駄目駄目でした。
せっかく気の強い王女様なんていう私のドツボなシチュがあったはずなのに、ここまで活かせてないゲームも珍しいかと。
と、ここまでいろいろ書きましたが、本作は自由度重視のRPG。
明らかにこれまでのFFとは趣が異なります。
私は自由度重視のRPGも好きですし、自由度重視のRPGではストーリーやキャラなんて、あってないようなものです。
ようは戦闘や冒険が楽しければ、それはそれでOKなのです。
じゃあ、ゲームの内容面はどうだったかというと、これまたイマイチだったわけでして。
PS2のRPGしかやってない人とか、こういうタイプの作品に初めて触れたような人であれば、本作が新鮮に感じた人もいるかもですが、PCの特に洋ゲーのRPGはどれもが自由度重視ですからね、比較対象もそれなりにあるわけです。
そして、モブ狩りくらいしかない本作では、自由度の面でもクエストが豊富な洋ゲーには遠く及びません。
PCゲーの劣化版程度にしか感じないのです。
また、戦闘面もイマイチでした。
結局はオンラインゲーをオフラインでやったような感覚でしかないし、シームレスって言っても、『ダンジョンシージ』とか既にありましたしね。
つまりどこかで見たような要素ばかりでこれといった特徴がなく、オリジナリティに欠けるのです。
これまでのFFも、完成度に難のある作品はありました。
しかしFFは、完成度よりも目新しさ、クオリティよりオリジナリティに特色があったはず。
これまでは、それが私の趣味と一致してたんですけどね。
今回はどれもこれもが他社の後追いに回っています。
それならそれで完成度が高ければ問題ないですが、同系統のPCゲーよりも完成度が高くないから問題なんですよ。
まぁ、雑魚をタコ殴りにするのはスカッとしましたけどね。
ふと、『ドラッケン』を思い出しましたよ。
考えてみれば、プレイ感覚は『ドラッケン』なんですよね。
SFC版の『ドラッケン』は移植が芳しくなくクソゲー扱いでしたが、98版とか他機種の『ドラッケン』は間違いなく名作です。
全然別物です。
正直、FF12よりも98版ドラッケンの方が良く出来てます(流石にSFC版は論外ですけどね)。
それでもライセンスシステムがもっと充実していれば、もしかしたら何とかなったのかもしれません。
ただ、これまたイマイチでしたからね。
ゲーム中盤でほぼ開いてしまうため、まるで緊張感がありません。
少なくとも、これを武器にまで適用したのは失敗でしたね。
<評価>
結局、何も残らなかったんですよね。
従来のストーリー重視なFFと本作は方向性が異なるので、そのままでは比較は出来ない面もあるでしょう。
しかし、本作のような路線のゲームを求めるならば、間違いなくPCの洋ゲーをやった方が楽しいです。
バグやロード地獄とかはないですし、他の自由度重視なRPGを知らなければそれなりに楽しめるので駄作とは言いません。
しかし私にはまるでやる価値を見出せない、典型的な凡作みたいな感じの空気ゲーでした。
FFでこんな作品が出てくるとは残念で仕方なかったですね。
ランク:D(凡作)

Last Updated on 2026-02-17 by katan


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