『ラブ・ネゴシエイター』は2001年にWIN用として、Liar-softから発売されました。
初期のライアーソフトらしい、バカゲーでしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
私立探偵・根越栄太は、副業である交渉人の仕事の方が忙しく、しかも持ち込まれてくる依頼はいつも恋愛がらみであることから、「ラブ・ネゴシエイター(恋愛交渉人)」と呼ばれるようになる。
銃を持たず、腕力もない主人公の頼れる武器は、少しばかり理不尽な理屈も、その場のノリと迫力で押し通す、持って生まれた口のうまさと交渉力のみ。
周りの人にあきれられながらスタイルにこだわり、貧乏生活まっしぐらの毎日だったのだが、ヒートアイスと呼ばれる麻薬が出回り始めた頃から、町の様子がなにやらキナくさくなってきて・・・。
<感想>
ライアーソフトの作品と言われて、どういうイメージを持つでしょうか。
どれもこれもライアーは個性的な作品ばかりなのですが、細かい方向性については、時期によって大きくかわってきます。
今の私はライアーのファンであり、ほとんどの作品をプレイしましたが、ファンになったのは、『腐り姫』からでした。
そして本作は、その『腐り姫』の前の作品になります。
そもそも私がライアーを知ったのは、2作目の『行殺☆新選組』であり、『行殺☆新選組』はバカゲーでした。
初期のライアーゲーはバカゲーが多く、バカゲーだとライアーらしいなと感じたものです。
まぁ、追加するならば、初期特典が「バグ」で、内容がバカゲーというのが、初期のライアーらしい作品と言えたでしょう。
『行殺☆新選組』は、ハマる人はハマる強烈な癖を持った作品でしたが、私自身はそれほどハマったわけでもなく、ライアーの次の作品を買おうとまでは思えませんでした。
だから『行殺☆新選組』から『腐り姫』までの間の作品は、後からプレイした作品ばかりになります。
そして実際、本作もまた、いかにも初期のライアーらしいバカゲーでした。
バカゲーは、どうしても合う合わないが分かれやすいと思いますが、本作に関しては、私はわりと楽しめたように思います。
ただ、どうしても好き嫌い分かれやすいので、バカゲーという部分に注目するのではなく、もう一つの特徴に注目した方が良いように思います。
そしてそのもう一つの特徴というのが、ネゴシエイション・バトルになります。
これは『キャプテン・ラヴ』(1999)の論激バトルを、タイピングで行うようなものと言えるでしょうか。
発売当時であれば、この説明だけで理解してもらえたのでしょうが、20年経った今だと、『キャプテン・ラヴ』を知らない人も、結構いるのかもしれませんね。
簡単に言えば、選択肢が連続して出てきて、その組み合わせによって相手を説得していくというものになります。
本作独自の要素としては、タイピングで行うという部分になりますが、これが面白さに大きくプラスに作用していたかとなると、個人的には少々微妙だと思っています。
どちらかというと、面倒だなと感じる人の方が多いのではないでしょうか。
バカゲーのうえに、更にこういう要素が加わるあたり、より一層プレイヤーの好き嫌いが分かれそうな気がします。
もっとも、こういうアナログな感じもまた、初期のライアーらしさを感じさせてくれるともいえるのかもしれません。
<評価>
『行殺☆新選組』よりインパクト等は劣るので、客観的な出来という観点からは1ランク下もありえるのでしょうが、個人的にはこちらの方が楽しめたかなという、主観的な好みも併せて、総合では佳作としておきます。
初期ライアーのバカゲーを知りたいという方は、まずは先に『行殺☆新選組』をプレイすべきなのでしょうが、そのうえで、もっとこの時期のライアーらしい作品をやりたいと思うなら、あるいは『キャプテン・ラヴ』が大好きで、またそういう系統の作品をプレイしてみたいと思うならば、本作はお勧めの作品と言えるのではないでしょうか。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2025-02-27 by katan
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